クロエ・マレ(Chloe Malle)、米Vogueの新ヘッド・オブ・エディトリアル・コンテンツに就任

Chloe Malle. Courtesy of Jeff Henrikson & Condé Nast

9月2日(現地時間)、米ヴォーグ(Vogue US)は、クロエ・マレ(Chloe Malle)が新たにヘッド・オブ・エディトリアル・コンテンツに就任したことを発表した。これによりマレは、アメリカ版の編集・クリエイティブ全体を統括し、アナ・ウィンター(Anna Wintour)の直属として指揮を執ることになる。

また、ウィンターは引き続きコンデナスト(Condé Nast)のチーフ・コンテンツ・オフィサーおよびグローバル・エディトリアル・ディレクターを務め、米国版を含む世界28の『ヴォーグ』を統括し続ける。なお、約40年にわたり保持してきた「編集長(Editor-in-Chief)」の肩書きは廃止され、マレが新体制のもと日常業務を率いることとなる。

39歳のマレは俳優キャンディス・バーゲン(Candice Bergen)と映画監督ルイ・マレ(Louis Malle)の娘として生まれ、2011年に『ヴォーグ』へ入社。ソーシャルエディターとしてウェディングや社交分野を担当し、その後、ファッションから政治、美容、ライフスタイルまで幅広い領域をカバーしてきた。2016年から2023年までは寄稿編集者として特集記事やプロジェクトに携わり、2023年秋には Vogue.com の編集長に就任。デジタル成長を牽引し、サイトのトラフィックを倍増させるなど、重要な成果を残してきた。また現在は、Vogue.com の編集長と並行して、週刊ポッドキャスト「The Run-Through」の共同ホストも務めている。

マレはこの就任について、Vogueに対し次のようにコメントしている。

「ファッションとメディアはどちらも目まぐるしく進化しており、その一員でいられることに心から興奮し、畏敬の念を抱いています。そして今もなお、アナが廊下の向こうにいるという事実に大きな幸運を感じています。」

また、自身のキャリアを振り返り「これまでキャリアを通じて、紙媒体からデジタル、オーディオ、ビデオ、イベント、ソーシャルメディアとあらゆるプラットフォームで『ヴォーグ』に携わってきました。『ヴォーグ』はすでに私を形作ってくれましたが、これからは自分自身が『ヴォーグ』を形作っていけることに胸が高鳴ります」と語った。

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Chloe Malle. Courtesy of Jeff Henrikson & Condé Nast

このポジションをめぐっては、エヴァ・チェン(Eva Chen/Meta副社長)、ニコール・フェルプス(Nicole Phelps/Vogue Runway & Vogue Businessグローバルディレクター)、『W Magazine』編集長のサラ・ムーンヴェス(Sara Moonves)を始めとする複数名の名前が浮上していた。その中から社内で長年経験を積み、デジタルの成長を牽引してきたマレが抜擢されたことは、ヴォーグにとって自然な選択であったといえる。

アナ・ウィンター(Anna Wintour)は、今回の人事について次のように述べる。

「アメリカ版ヴォーグの編集を任せるにあたり、私は一度きりの正しい選択をしなければなりませんでした。クロエはアメリカ版の長い歴史と未来を結びつけ、私たちをこれまでにない場所へ導いてくれると確信しています。彼女から学ぶことを楽しみにしながらも、彼女がリーダーとなる姿に胸を躍らせています。」

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