G-IIIアパレル(G-III Apparel)、第2四半期は減収減益も市場予想を上回る

G-III Apparel Group, Ltd.

9月4日(現地時間)、米国ファッション大手「G-III アパレル・グループ(G-III Apparel Group, Ltd.)」は、2026会計年度第2四半期の決算で減収減益となったものの、市場予想を上回ったと発表した。

同四半期の売上高は前年同期比5%減の6億1,330万ドル、純利益は1,090万ドル(1株当たり0.25ドル)にとどまり、前年同期の2,420万ドル(同0.53ドル)から大幅に落ち込んだ。減益となった背景には、マクロ経済環境の逆風やコスト増が影響している。

G-IIIは自社ブランドとして「DKNY」「ダナ キャラン(Donna Karan)」「カール ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)」「ヴィルブレクイン(Vilebrequin)」を含む10ブランドを展開。今回の業績については、こうした主力ブランドの堅調な動きに支えられ、売上・利益ともに市場予想を上回ったと強調している。

また同社は、「カルバン クライン(Calvin Klein)」「トミー ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)」「リーバイス(Levi’s)」「ノーティカ(Nautica)」「ハルストン(Halston)」「コンバース(Converse)」など20以上のライセンスブランドを保有しており、グローバルなファッション市場において強力な存在感を示している。

会長兼CEOのモリス・ゴールドファーブ(Morris Goldfarb)は「今回の結果は、当社が戦略的優先事項を実行し、グローバルに認知されたブランド群の可能性を最大化するために、強力な企業プラットフォームを活用できていることを示しています」と声明でコメント。

さらに今後の見通しについては、次のように述べている。

「現在のマクロ環境、小売パートナーの慎重な姿勢、そして関税が売上高と利益に与える影響を踏まえ、2026会計年度の見通しを更新しました。ベンダーの協力、選択的な調達シフト、ターゲットを絞った価格改定によって、関税の圧力を積極的に緩和していきます。」

同社は2026年度に約1億5,500万ドルの追加関税コストが発生すると試算。そのうち7,500万ドルが未相殺分として利益を直撃し、とりわけ下期の収益を圧迫すると見込んでいる。

この影響を踏まえ、通期売上高は約30億2,000万ドルと前年の31億8,000万ドルから減少。純利益は1億1,200万〜1億2,200万ドル(1株当たり利益2.53〜2.73ドル)を見込み、2025年度の1億9,360万ドル(同4.20ドル)から大幅な減益となる予想である。

なお、第3四半期の見通しでは、売上高は10億1,000万ドル、純利益は6,200万〜7,200万ドル(1株当たり利益1.43〜1.63ドル)とし、前年同期の1億1,480万ドル(同2.55ドル)を下回る見通しを示した。

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