9月15日(現地時間)、グローバルアパレルブランドのユニクロ(Uniqlo)は、現代アーティストのカウズ(KAWS)を初の「アーティスト・イン・レジデンス」に任命したことを発表した。これは、ユニクロにとって、長年続くアーティストとの協業を制度化する初の試みであり、ブランドの理念「Art For All」をさらに推進するものとなる。
発表が行われたのは月曜日の夜。ユニクロはニューヨーク近代美術館(MoMA)でLifeWearコレクションの華やかなイベントを開催し、その場で長年のパートナーであるKAWSを初の「アーティスト・イン・レジデンス」に迎えることを明らかにした。
カウズはこれまでにも、ユニクロUTコレクションを通じて「ピーナッツ」や「セサミストリート」といった世界的キャラクターとのコラボレーションを数多く手がけ、ファッションとアートの境界を越えたユニークな表現で支持を得てきた。今回の新たな役割では、世界各地のユニクロ旗艦店や提携美術館でのアートイベントの企画に加え、UTグランプリへの参加、さらにLifeWear商品の開発に携わる。初のコレクションは2025年秋冬シーズンに登場予定だ。
就任にあたり、カウズは次のように語っている。
「長年のパートナーであるユニクロと共にブランド初のアーティスト・イン・レジデンスとなれることを大変嬉しく思います。この役割を通じて、アートコミュニティや世界のクリエイターとつながり、ユニクロの次世代コラボレーターをキュレーションしていきたいです。新しいLifeWearを手がけられることを心から楽しみにしています。」
また、ファーストリテイリング グローバル クリエイティブ プレジデントのジョン・C・ジェイ(John C Jay)は次のようにコメントしている。
「絶えず進化する世界において、アートは人間性の表現としてこれまで以上に重要です。KAWSはアートの伝統的な境界を打ち破ってきましたが、それはユニクロがLifeWearを通じてアパレル業界を再定義しようとする姿勢と重なります。アーティスト・イン・レジデンスとして、KAWSは世界におけるアートと創造性の理解と参加をさらに拡大してくれるでしょう」
ユニクロとカウズの関係は2016年のUTコレクションから始まった。その後「KAWS × ピーナッツ」(2017年)、「KAWS × セサミストリート」(2018年)、特別版「KAWS: Summer」(2019年)など、数多くの人気コレクションを発表。近年では「KAWS TOKYO FIRST」(2021年)や「KAWS + Warhol」(2024年)などの話題作も展開してきた。
またユニクロは、10年以上にわたり「Art For All」を掲げてMoMA、テート、ルーヴル美術館、ボストン美術館といった世界的美術館と提携してきた。その取り組みは、日常生活を芸術によって豊かにするというLifeWear哲学の体現である。今回の任命は、その活動を一段と拡張し、アートとファッションを融合させた新たな展開を提示するものだ。
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