カルティエ（Cartier）、銀座4丁目にアジア最大の旗艦ブティックをグランドオープン

フランスを代表するラグジュアリーメゾン、カルティエ（Cartier）は、9月19日（現地時間）、東京・銀座に新たな旗艦店「カルティエ銀座4丁目ブティック」を華やかにグランドオープンした。メゾンを象徴する「パンテール」の精神を宿すこのブティックは、アジア最大級の規模を誇るとともに、日本で初めて“レジデンス”を併設。世界で5番目の導入となるこの特別な空間は、カルティエの卓越したサヴォアフェールと国際的な感性が見事に融合した、唯一無二の場として誕生した。

日本文化とフランスのエレガンスが交差するデザイン

日本文化とフランスのエレガンスが響き合う「カルティエ銀座4丁目ブティック」のデザインは、外観からインテリアに至るまで独創的な美を放っている。

ファサードを手掛けたのは、カルティエ心斎橋ブティックに続いて起用されたクラインダイサムアーキテクツ（KDa）。日本の伝統文様「青海波」に着想を得た幾何学模様を組み込み、銀座の直線的な街並みに対して柔らかな曲線美を描き出した。ジュエリーボックスを思わせる外観は奥行きと高さを与え、訪れる人をメゾンの洗練された世界へと誘う。

一方、インテリアデザインを担ったのは、2002年からカルティエのブティックを手掛けてきた建築家ブルーノ・モワナー（Bruno Moinard）率いる「モワナーベタイユ」。和紙や天然木、石といった日本の伝統的な素材を巧みに取り入れながら、フランスのエレガンスを融合。光と影、伝統と革新が調和する空間は、カルティエならではの唯一無二の世界観を体現している。

フロア構成とアートの融合

ブティック内の各フロアは、異なる表情を持つ空間で構成される。

1階には、ジュエリーやウォッチ、アクセサリー、フレグランスが並ぶ。フロアを象徴するアートウォールは、和紙作家・堀木エリ子が4層漉きの和紙で仕上げた作品で、森の中を悠然と歩むパンテールの姿が描かれている。

また、折り紙に着想を得た天井や、日本の伝統家屋を思わせる天然木が温もりを添える一方、床にはヴェルサイユ宮殿に由来するパーケット模様が施され、フランス・メゾンとしての格調を際立たせる。繁栄を象徴する蘭の花びらをモチーフにした「クイックケアサービスバー」では、利便性とラグジュアリーを兼ね備えた体験を提供する。

2階は、ダイヤモンドとブライダルを中心に展開される。折り紙モチーフの天井は、空を舞う凧のような有機的な造形を描き、曲線や楕円が重なり合うことで遊び心に満ちた空間を演出。装飾パネルには安らぎと活力を象徴するイチョウの葉があしらわれ、四季の趣を添える。

サロン「ジャポネ」には、アーティスト・彦坂良による作品が展示されており、1907年のカルティエのダイヤモンドブローチに着想を得た幾何学模様を表現。日本の「青海波」を彷彿とさせるそのモチーフは、水面の揺らぎやダイヤモンドの輝きを象徴している。

3階では、メゾンを代表するジュエリーやウォッチに加え、フレグランス専用のエリアが設けられている。天井には「トリニティ」リングから着想を得た流麗な曲線モチーフが施され、空間全体に柔らかさと軽やかさをもたらす。

さらに、孔雀をテーマにしたサロン「ピーコック」や、光と影が織りなす幻想的な空間「ジャルダン」が来訪者を迎え、五感を満たす安らぎを与える。同フロアのパーソナライゼーションサービスでは、レッドボックスへのエンボス加工やラッピングがその場で行われ、唯一無二の体験が叶う。

最上階の4階はレジデンスとなっており、メゾンの名にふさわしいラグジュリアスなプライベート空間に。和傘を思わせる天井と緑豊かな庭園が静謐な雰囲気を生み、都市の喧騒を忘れさせる。ダイニングテーブルやソファを備えた「グランサロン」からは庭園を望むことができ、室内のカーペットと呼応するように一体感が保たれている。

さらにサロン「トゥッティフルッティ」には、アトリエデルボカによる石膏アートウォールが設えられ、桜の木の上から富士山と東京を見渡すパンテールの姿が描かれ、この場所に唯一無二の存在感を放っている。