シルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディ、フェンディ(Fendi)のクリエイティブディレクターを退任

Silvia Venturini Fendi. Courtesy of Fendi

イタリアのローマを拠点とするメゾン、フェンディ(Fendi)の長年の屋台骨を支えてきたシルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)が、クリエイティブディレクターを退任し、名誉会長に就任することが発表された。フランスのラグジュアリーグループLVMHは、次期クリエイティブ・ディレクションについて「適切な時期に発表する」としている。

ヴェントゥリーニ・フェンディは1994年以来、フェンディのメンズおよびアクセサリー部門を牽引し、その後、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)の右腕としてウィメンズとクチュールを支えてきた人物だ。2023年10月にキム・ジョーンズ(Kim Jones)が退任した後は、ウィメンズとクチュールを引き継ぎ、ブランド創業100周年を迎える重要な節目の2シーズンを指揮した。

声明の中でヴェントゥリーニ・フェンディはこう語っている。

「この数年は本当にエキサイティングな年月でした。祖母のアデル、母のアンナ、そして彼女の姉妹たちの名の下に歩んだ旅路でもあります。私の心は、そばで共に働く栄誉を授けてくれた偉大な師カールに向いています。彼は“分かち合うこと”という、我が家の女性たちの歴史において重要な資質を教えてくれ、自分の創造的ビジョンを育み、守る術を示し、やがて自分自身の翼で飛べるように導いてくれました」

さらに彼女は、「これはなんと素晴らしい旅路だったことでしょう。クリエイティブな面だけでなく、人間的な側面においても。まずはカールとの絆、次にキム・ジョーンズとの歩み、そして最後に、年月をかけて家族の一員となってくれた素晴らしいチームと共に」とチームや共に歩んだ人々への深い感謝を示している。

 

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今後は名誉会長として、フェンディの遺産やクラフツマンシップを守りつつ、ブランドの歴史やフェンディ・カーサを含めた世界観を発信していく役割を担うという。

今回の退任は、フェンディ家3世代目としてブランドを支えてきた人物が第一線を退くという節目であり、業界全体で進むクリエイティブ刷新の流れの一環でもある。ラグジュアリー市場が長引く低迷に直面するなか、フェンディもまた新たな時代へと舵を切ろうとしている。

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