10月28日(現地時間)、ラグジュアリービューティー業界を牽引する「エスティ ローダー カンパニーズ(The Estée Lauder Companies Inc.)」は、グローバルコマースプラットフォームのリーダーである「ショッピファイ(Shopify)」と新たな戦略的パートナーシップを締結したと発表した。同提携によって、エスティ ローダー カンパニーズはデジタル技術基盤を刷新し、世界中のプレステージおよびラグジュアリーブランドにおいて“次世代のオムニチャネル体験”を実現する。
テクノロジーとクリエイティビティが導く新時代へ
また今回の提携は、エスティ ローダー カンパニーズが掲げる「ビューティーの再定義(Beauty Reimagined)」戦略の中核をなす取り組みであり、ブランド体験のパーソナライズ化とスピード強化を掲げている。両社は今後、データとAIを活用した統合型コマースシステムを共同開発し、オンラインと直営店舗をシームレスにつなぐ新たな消費者体験を創出していく。
エスティ ローダー カンパニーズのプレジデント兼CEO、ステファン・ド・ラ・ファヴェリ(Stéphane de La Faverie)は次のように語る。
「ショッピファイは世界有数のコマースリーダーであり、絶え間ないイノベーションを体現する企業です。この提携によって、私たちは消費者中心の新たなレベルへと進化し、ブランド体験をよりスマートかつシームレスに結びつけていきます。これは“ビューティーの再定義”の真の実践であり、ここから私たちの新しい旅が始まります。」
また、ショッピファイのプレジデント、ハーレイ・フィンケルスタイン(Harley Finkelstein)は「エスティ ローダー カンパニーズは、美の象徴ともいえる存在です。私たちは共に、アイコニックなブランドと世界最高のテクノロジーが融合することで、小売の新時代を創り出していきます」とコメント。
提携の第1フェーズは、2026年初頭にショッピファイ上でローンチされる予定とのこと。リアルタイムデータやAI分析を駆使し、消費者一人ひとりに最適化された体験を提供することを目指す。
さらに、同社のチーフ・テクノロジー、データ&アナリティクス・オフィサー、ブライアン・フランツ(Brian Franz)は、「ショッピファイは、当社のD2C戦略をさらに強化する理想的なパートナーです。AI主導のインサイトにより、私たちはより迅速に、より柔軟に、そして消費者がいる場所でブランド体験を届けることができます」と説明している。
オムニチャネルの革新が示す、ビューティーの新たなスタンダード
エスティ ローダー カンパニーズは、これまでにないスケールでデジタルとフィジカルを融合させ、グローバル市場におけるブランド体験の再定義に挑んでいる。現在、同社は世界150以上の国と地域で事業を展開し、エスティ ローダー(Estée Lauder)、マック(M·A·C)、ラ メール(La Mer)、ボビイ ブラウン(Bobbi Brown)、ジョー マローン ロンドン(Jo Malone London)、トム フォード(TOM FORD)、キリアン パリ(KILIAN PARIS)、ドクタージャルト(Dr.Jart+)、デシエム(DECIEM)など、数々のプレステージおよびラグジュアリーブランドを擁する。
今回のショッピファイとのパートナーシップは、単なるデジタル化の一歩ではなく、美の体験そのものを再構築する試みだ。オンラインとオフラインを自在に行き来できる新しい購買体験を通じて、ブランドと消費者の関係はより深く、より個人的なものへと進化していくだろう。
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