イタリアのローマを代表するラグジュアリーメゾン、フェンディ(FENDI)が、シルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)による2026年春夏プレコレクションを発表した。
今季のテーマは“ソーシャルバタフライ”。新たな記憶を呼び覚まし、未来へと舞う自由な女性像が描かれている。仕事と遊び、昼と夜、自由と規律。そのすべての間で揺れながらも、フェンディ ウーマンは常に自己表現を忘れない。
ローマとニューヨーク、神話的ムードの融合
コレクションのインスピレーション源となったのは、ローマの象徴的存在“ジャッキー・オー(Jackie O’)”と、ニューヨークの伝説的クラブ“スタジオ54(Studio 54)”。神話的なローマのエレガンスと、80年代ニューヨークの快楽主義が交差し、サルトリアルなスポーツウェアとして再解釈された。
ターコイズやマンダリン、スレートブルー、ブラッシュピンクなどの大胆なカラーパレットは、ディスコ時代の終焉からインスピレーションを得たものであり、ダークトーンとのコントラストが印象的だ。フェンディは“落ち着きとアンバランス”という芸術を体現している。
テーラリングとフェミニニティの共存
テーラリング生地は、ピークドラペルのブレザーやボクシーなシティショーツ、ハイカフスのトラウザーなど、構築的でありながらリラックス感を兼ね備えたシルエットで登場。80年代のオフィスウェアとスポーツウェアの原型が、高貴な素材によってモダンに進化している。シルクコットンや光沢タフタを用いたジップアップパーカー、ジッパー付きペンシルスカートなど、昼と夜を自在に行き来するフェンディらしい二面性が表現された。
また、ポルカドット柄やフリルのディテールは、若き日のシルヴィア・フェンディ自身が着用していたディスコドレスへのオマージュであり、ローマ的なフェミニニティをモダンに昇華されている。
メンズに広がる“パーティーのエネルギー”
メンズコレクションでは、リラックスしたジュエルトーンのレイヤリングと繊細なクラフトが光る。取り外し可能なサテンラペルを備えたベルベットのタキシードや、バタフライプリントのシャツ、ジャカードデニムなどが登場。ウィメンズとの対話を感じさせるラインアップは、クラシックと自由のバランスを見事に描き出した。
バタフライが舞うアクセサリーの新章
今季のアクセサリーの主役は、“抽象的なバタフライ”だ。バッグには、刺繍やスパンコールで羽を表現した「バゲット(Baguette)」、シアリング素材の「ピーカブー(Peekaboo)」、そしてキルテッドデニムの「フェンディ スパイ(FENDI Spy)」が登場。シューズではアーチ型ヒールの「フェンディ アルコ(FENDI Arco)」や、サテンリボンで仕上げた「コリブリ(Colibri)」が、軽やかな春夏の装いを完成させている。
フェンディ 2026年春夏プレコレクションは、2025年11月よりフェンディ直営店および公式オンラインストア(fendi.com)にて順次発売される。
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