オリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)がバルマンのクリエイティブディレクターを退任ー 14年にわたる歩みに幕

Olivier Rousteing

11月5日(現地時間)、バルマン(Balmain)は、2011年よりクリエイティブ・ディレクターを務めてきたオリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)とのパートナーシップを終了することを発表した。

2011年に25歳で就任して以来、ルスタンはバルマンの最年少ディレクターとしてメゾンを刷新した存在だ。デジタル世代との共鳴、ポップカルチャーとの融合、多様性を象徴するキャスティングなどを通じ、ファッション業界における「現代的ラグジュアリー」の定義を塗り替えた。また、2023年には、パリコレ直前に未発表コレクション約50着が盗まれるという事件にも見舞われたが、わずか数日でショーを実現し、その不屈の精神とチームの結束力を示した。

この決定についてメイフーラ(Mayhoola)CEO兼バルマン会長のラシード・モハメド・ラシッド(Rachid Mohamed Rachid)は、声明で次のように述べている。

「オリヴィエの卓越した貢献に、心からの感謝を捧げます。彼のビジョナリーなリーダーシップは、ファッションの境界を再定義しただけでなく、大胆な創造性とオーセンティシティ、そしてインクルーシビティへの確固たる信念を通じて、新たな世代を鼓舞しました。彼のもとで成し遂げられた全てを誇りに思います。」

ラシッドの言葉が示す通り、ルスタンは10年以上にわたり、メゾンの伝統を守りつつも時代の変化に敏感に応じ、バルマンのブランドDNAを新たな文脈で再構築してきた。

現CEOのマッテオ・スガルボッサ(Matteo Sgarbossa)氏もまた、「オリヴィエはバルマンの歴史において極めて重要な一章を書き上げた。その情熱と貢献は、ファッション史に消えることのない足跡を残した」と讃辞を送っている。

これに対し、ルスタンは、「この14年間で成し遂げた全てを誇りに思い、私の“家族”であるチームに深く感謝しています。バルマンは私のホームであり続けました。新たな創造の章へ進む今、この時間を永遠に心に刻みます」とコメント。

なお、新たなクリエイティブ体制は追って発表される。

Copyright © 2025 Oui Speak Fashion. All rights reserved.