カナダグース(Canada Goose)、認定リユース販売を日本で本格的に開始へ

カナダグース(Canada Goose)

11月17日(現地時間)、トロント発のファッションダウンブランド「カナダグース(Canada Goose)」は、循環型ラグジュアリープログラム「カナダグース ジェネレーションズ(CANADA GOOSE Generations)」において、下取りしたダウンアウターの正式な再販を日本で開始することを発表した。販売は2025年11月21日(金)午前11時より専用サイトでスタート。ブランドの「生涯品質(Lifetime Quality)」を次世代に引き継ぐ本格的なリセールモデルがいよいよ日本でも始動する。

“長く使える”価値を循環させる、ブランド認定リセールモデル

「カナダグース ジェネレーションズ」は、カナダグース製品のみを対象とした公式リセールプログラムである。これは、同社が今年9月に開始した下取りサービスに続く取り組みで、耐久性を誇るアウターを次のユーザーへつなぎ、サステナビリティを消費行動に組み込む仕組みを目指す。

下取りされたアイテムは、専門家による査定・真贋判定・クリーニングを経て価値を再生し、ブランド認定のリユース品として再販売される。単なる“中古販売”ではなく、カナダグースが掲げるクラフトマンシップと品質基準をクリアしたうえで、再び市場へ送り出す点が特徴だ。

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こうした再流通の仕組みは、廃棄物削減や循環型ファッションの推進に直結し、ブランドが掲げるサステナビリティ戦略の中核を担う。2022年に米国でローンチした同プログラムは、翌年にはカナダにも拡大しており、2030年までにスコープ1・2排出量のネットゼロ達成を掲げる同社の取り組みを支える存在となっている。

“責任ある消費”へと変化する購買行動

昨今のラグジュアリー市場では、品質とサステナビリティを両立させることが消費者の価値観に大きな影響を与えている。カナダグースのリユース販売はまさに、“新品を買う”という従来の購買行動から、“価値あるものを循環させる”という新しいモデルへの移行を象徴している。

ブランドが掲げる「生涯品質(Lifetime Quality)」は、高い耐久性の訴求を超え、修理支援や長期使用を前提とした素材開発、そして製品寿命を伸ばす設計思想といった、包括的なブランドの理念である。製品を長く使う文化を育み、そこに新たな市場価値が生まれることで、ブランド価値・顧客体験・環境責任の三軸が循環するビジネスモデルへと進化している。

特に日本市場においては、ラグジュアリーブランドによる“公式リユース”の展開はまだ限定的であることから、今回の取り組みは国内におけるサステナブルラグジュアリーというカテゴリーに新しい成長機会をもたらす可能性がある。

販売概要

  • 開始日: 2025年11月21日(金)午前11時
  • 販売場所: 「CANADA GOOSE Generations」サイト
  • 内容: 公式認定済みリユースダウンアウター
  • 下取り受付: 同サイトにて継続受付中
    ※再販アイテムは順次追加予定

なお、下取りに応じた査定額は、カナダグース日本公式アプリを通じてギフトカードとして付与され、オンラインストアなどで利用することが可能。

循環型ラグジュアリーの“次のスタンダード”へ

こうしたカナダグースの取り組みは、リニア型(製造→購入→廃棄)の消費から、循環型(循環→再生→再流通)への移行が世界的に進む中、ラグジュアリーブランドが次に進むべき方向性を示すものだ。高品質で長寿命な製品を持つブランドだからこそ実現できる循環モデルであり、サステナビリティとブランド価値を両立する新しいスタンダードを形づくる動きとして引き続き注目したい。

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