ルイ ヴィトン(Louis Vuitton)、2027年クルーズコレクションをニューヨークで発表へ

Louis Vuitton

ルイ ヴィトン(Louis Vuitton)が、ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquière)による2027年クルーズコレクションを2026年5月20日にニューヨークで発表することが明らかになった。この情報は米WWDが独占で報じたもので、現時点で会場や演出の詳細は一切公開されていない。

建築とファッションを結びつけてきたジェスキエールの美学

ジェスキエールは、2013年にルイ ヴィトンのウィメンズ アーティスティック・ディレクターに就任して以来、クルーズコレクションにおいて「建築」を重要な演出要素としてきた。彼にとってショー会場は、コレクションの物語性を立ち上げるための“もうひとつの語り手”と言える存在である。

その象徴的な例が、2019年の会場に選ばれたニューヨーク・JFK空港の TWA フライトセンターだ。エーロ・サーリネン(Eero Saarinen)が設計し、1962年に開業した同施設は、大胆な曲線と未来的フォルムを備え、ジェスキエールが好む“時代の転換点”を感じさせる力強い舞台となった。

一方、2026年クルーズショーではアプローチを大きく変え、中世の壮大な建築を選んでいる。南フランス・アヴィニョンで行われたショーの舞台は、歴史と宗教権力の象徴として知られるゴシック建築、ユネスコ世界遺産の教皇宮殿(Palais des Papes)だった。宮殿の中庭「Cour d’Honneur」で催されたショーでは、石造建築に落ちる陰影と夜の光が重なり、服と空間が響き合うようなドラマティックな情景が広がった。

シャネルもメティエダールショーをニューヨークで開催へ

なお、今年12月2日には、シャネル(Chanel)もマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)による初のメティエダール(Métiers d’Art)コレクションをニューヨークで披露する予定だ。同メゾンがニューヨークを選ぶのは2018年以来7年ぶりであり、新クリエイティブ・ディレクターであるブレイジーにとっても節目となる重要なショーになる。

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