ジャックムス(Jacquemus)がロレアルと提携し、ビューティー分野に本格進出へ

ジャックムス

2月7日(現地時間)、ロレアルグループ(L’Oréal Groupe)は、南フランス発のファッションブランド、ジャックムス(Jacquemus)と長期的かつ独占的なビューティーパートナーシップを締結し、ブランドの独立した発展を支援するために少数株式を取得したことを発表した。これにより、ジャックムスはロレアル ラックスとともにビューティー市場に本格参入し、新たな事業展開を図る。

2009年にクリエイティブディレクターのサイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)によって設立されたジャックムスは、独創的なクリエイティビティとユニークなストーリーテリングを武器に急成長を遂げてきたブランドだ。彼のコレクションには、南フランスでの幼少期の思い出や、アートとカルチャーからの影響が色濃く反映されている。象徴的なロケーションでのランウェイショーは毎回話題を呼び、ラベンダー畑や小麦畑に加え、ヴェルサイユ宮殿の運河(Le Chouchou)、マエグ財団(Les Sculptures)、カサ・マラパルテ(La Casa)など、詩的で幻想的な舞台がその世界観を強調している。

また、昨年3月には、ジャックムス自身がパリで芸術文化勲章騎士の称号を授与され、デザイナーとしての功績が公式に認められた。ブランドの国際的な躍進も加速しており、パリのアヴェニュー・モンテーニュ店を皮切りに、ドバイ店とソウル店をオープン。さらに昨年秋には、ニューヨークのソーホー地区とロンドンのボンドストリートに待望の直営店を開設し、グローバル市場への影響力をさらに強めている。

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ジャックムスのビューティーラインの可能性

今回のロレアルとの提携により、ジャックムスは香水やメイクアップを含むビューティーカテゴリーにおいて、新たなプロダクトを展開することが期待されている。ブランドのミニマルなデザイン哲学と、フランスのエスプリを取り入れたクリエイティブなアプローチが、どのようにビューティーラインに反映されるのだろうか。

ジャックムスのデジタルファーストのマーケティング手法は、新たなビューティーラインでも活用され、SNSやオンラインプラットフォームを中心にしたプロモーション戦略が展開されるとみられている。これにより、既存のファッションファン層だけでなく、新たなビューティー消費者層へのリーチが可能となる。ジャックムスは、先日パリで2025年春夏コレクション “La Croisière”を発表し、そこでもランウェイやキャンペーンの写真と動画を、あえて全てiPhone 16 Pro Maxで撮影したことで呼んだ。

 

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今回の提携について、ロレアル ラックスのシリル・シャピュイ(Cyril Chapuy)は、「ユニークなブランドポジショニングと革新的なクリエイティビティ、そしてSNSを活用した遊び心にあふれる戦略を持つジャックムスは、ロレアル ラックスのアイコニックなブランドポートフォリオを完璧に補完し、世界的なリーダーシップをさらに強化するでしょう」とコメント。

またジャックムスは15年前にジャックムスを立ち上げる時から、香水やビューティーもブランドのビジョンの一部として考えていたことを明かし、「今、世界有数のビューティーグループであるロレアルと共に、この夢をさらに形にできることを誇りに思います。これからの展開がとても楽しみです」と喜びを伝えた。

なお、ジャックムスのビューティーラインの詳細については、今後発表される予定だ。

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