資生堂傘下のメイクアップブランド「ナーズ(NARS Cosmetics)」は、アメリカ人モデルで女優のカイア・ガーバー(Kaia Gerber)を、新たなグローバル・ブランド・アンバサダーに起用したことを発表した。ナーズは今回の起用を、「アイコニック・ビューティの新時代の幕開け」と位置づけている。
スーパーモデルのシンディ・クロフォード(Cindy Crawford)を母に持つカイア・ガーバーは、これまでにモデルとしてシャネル(Chanel)、フェンディ(Fendi)、プラダ(Prada)といった世界的ラグジュアリーブランドのランウェイを歩いてきた。同時に、主要ファッション誌の表紙を数多く飾る一方、近年は映画出演などを通じて表現の幅を広げている。さらに、文学コミュニティプロジェクト「Library Science」を主宰するなど、ファッションの枠を超えたカルチャーシーンにおいても存在感を高めている。
ガーバーがキャンペーンで初登場する「アフターグロー リップバーム」は、柔らかなツヤ感と高い保湿力で知られる、ナーズを象徴するリップカテゴリーのプロダクトである。近年、プレステージ・ビューティブランドが、かつてはベーシックと捉えられていたリップバームやスキンケア発想のメイクアイテムに改めて注目し、大型キャンペーンを通じて価値を再定義する動きが加速している。
また今回、ナーズ創設者でありクリエイティブ・ディレクターを務めるフランソワ・ナーズ(François Nars)が自らキャンペーン撮影を手がけている点も、注目すべきポイントだ。
ナーズは、ガーバーの起用について「カイアは真の美を体現する存在です。現代のスーパーモデルでありながら、別の時代のスピリットを併せ持っています。彼女とこのキャンペーンに取り組むことは、オリジナル・アイコンたちの時代へと立ち返るような感覚でした」と述べている。
さらに、こう続けている。
「当時のスーパーモデルたちは、単なる“顔”ではありませんでした。私が常に魅了されてきたのは、彼女たちの“喜び”です。カメラを愛し、メイクアップやヘア、ファッションというアートそのものを心から楽しんでいたことです。そして何より、最高のイメージを生み出すために、カメラの前で全てを注ぎ込んでいました。カイアには、まさにその精神があります。彼女を撮影することは、私がこの業界に恋をした理由そのもの――あの魔法を再び体験することだったのです。」
ガーバーも、就任に際して、ナーズとの関係性について次のように語っている。
「私はずっとナーズに個人的なつながりを感じてきました。フランソワは、彼の個人的な写真プロジェクト『Persona』で、私を最初に撮影してくれた一人でした。そしてナーズは、私が人生で初めて購入したメイクアップブランドでもあります。ラディアント クリーミー コンシーラーとナーズブラッシュが、その最初のアイテムでした。」
「いま、ナーズのグローバルフェイスとなり、フランソワ、そしてこのアイコニックなブランドと共に仕事ができることは、現実とは思えないほどであり、同時に心から特別な出来事です。」
ガーバーが登場する「アフターグロー リップバーム(Afterglow Lip Balm)」のグローバルキャンペーンは、2026年1月にローンチ予定だ。
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