北米におけるアジアビューティ専門リテーラーの「スコシ(SUKOSHI)」が、米国市場での大規模な拡大計画を明らかにした。2026年末までに米国内で40店舗以上の展開を目指し、主要都市およびトップティアのショッピングモールへの出店を本格化させる方針である。
スコシは2018年に創業し、韓国、日本をはじめとするアジア各国のビューティブランドを厳選して紹介するリテールデスティネーションとして成長してきた。現在、米国およびカナダで計16店舗を展開しており、今回の計画は同社にとって創業以来最大規模の拡大となる。
新たに出店が予定されているのは、ペンシルベニア州のキング・オブ・プルシア・モール、ジョージア州アトランタのレノックス・スクエア、フロリダ州マイアミのアベンチュラ・モール、ワシントン州のベルビュー・スクエア、そしてニュージャージー州のガーデン・ステート・プラザ。いずれも全米有数の集客力を誇る商業施設であり、スコシの認知拡大とプレゼンス強化を象徴する立地だ。
同社の特徴は、単なる韓国ビューティのトレンド追随ではなく、200以上のブランドの取り扱い、スキンケアやメイクアップを中心に、実効性や処方、文化的背景までを含めた深いキュレーションにある。北米で大型量販店におけるアジアビューティの取り扱いが拡大する一方で、スコシは「発見」と「理解」を軸にした体験型リテールを構築してきた。

また同社は近年、フルスケールのブランドアクセラレーターとしての役割も強めている。新興ブランドに対し、プレミアムなリテールスペースへの進出機会、インフルエンサーとの協業、ポップアップ施策、北米での流通ネットワークへのアクセスを一体で提供。ニッチな存在からナショナルリテールへの成長を後押しするプラットフォームとして機能している。
スコシのCEOであるリンダ・ダン(Linda Dang)は、今回の拡大について次のように述べている。
「アジアビューティが世界的なスタンダードを形作り続ける中で、私たちはその北米での拡大をリードできることを誇りに思っています。スケーリングとは、単に店舗を増やすことではありません。アジアビューティの新たな基準を打ち立て、教育とディスカバリーが自然に体験できる場所を提供することなのです。」
さらに2025年には、グローバルでカルト的な支持を集める「レッド・チェンバー(RED CHAMBER)」および「ガールカルチャー(Girlcult)」の北米独占リテーラーとなることも発表されており、商品ラインアップの独自性も一段と強化される見通しだ。
アジアビューティがメインストリーム市場に浸透する現在、スコシの文化的文脈と実効性を重視したリテール体験は、北米におけるアジアビューティの次なるフェーズを提示する存在として注目されている。
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