サーキュロース(Circulose)、次世代素材の量産化に向け主要ファッションブランドとの連携を拡大

Circulose

12月16日(現地時間)、次世代セルロース素材を手がけるスウェーデン発のサーキュロース(Circulose)が、グローバルファッションブランドとのパートナーシップ拡大を発表した。

同社は、ベストセラー(Bestseller)、ジョン・ルイス(John Lewis)、シー・アンド・エー(C&A)、フィリッパ・ケー(Filippa K)、リフォーメーション(Reformation)、ファリティ(Faherty)、ボボ・ショーズ(Bobo Choses)、ゼロ(Zero)と新たに提携し、CIRCULOSE®の本格的なスケール展開に向けた体制を強化した。

サーキュロースはこれまでにも、H&M、マンゴ(Mango)、マークス アンド スペンサー(Marks & Spencer)と協業しており、今回の新たな参画ブランドは、同素材に対する業界内での信頼回復と関心の高まりを明確に示す動きといえる。

同社は2024年以降、新たなオーナーシップおよび経営体制のもとで戦略を再構築。パートナーブランドとの長期的なコミットメントを軸にした事業モデルへと舵を切り、CIRCULOSE®を再び市場で大規模に展開することを目指してきた。その結果として、今回の複数ブランドによる参画が実現したのである。

CIRCULOSE®は、使用済み繊維を原料とする再生セルロースパルプであり、ビスコースやリヨセルといったバージン由来セルロース繊維の代替素材として位置付けられている。既存の繊維製造プロセスに組み込むことが可能で、実証済みかつスケーラブルな次世代素材として、ファッション業界の循環型転換を支える存在だ。

サーキュロースのCEO、ヨナタン・ヤンマルク(Jonatan Janmark)は、今回の提携について次のように述べている。

「これらのパートナーシップは、Circuloseの新たな章における重要なマイルストーンです。戦略の再構築とブランドとの集中的な対話に1年を費やしてきた結果、今回の一連のコミットメントが、私たちの取り組みが正しい方向に進んでいることを示しています。各ブランドからの支援は、私たちの生産体制を次のフェーズへと進める原動力となるでしょう。テキスタイル産業の変革に本気で取り組むブランドを支援できることを誇りに思います。」

ファッション業界では、環境負荷の高いバージン素材への依存からの脱却が喫緊の課題となっている。サーキュロースと複数の主要ブランドによる今回の連携は、サステナビリティを理念にとどめず、事業として成立させるための現実的な一歩である。

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