1月28日(現地時間)、サステナブル素材を軸にフットウェアを展開する「オールバーズ(Allbirds)」は、収益性のある成長を実現するため、事業運営の合理化に踏み切ることを発表。2026年2月末までに、米国内で展開しているフルプライス直営店舗をすべて閉鎖する方針を明らかにした。
同社は今回の決定について、Eコマース、卸売パートナーシップ、海外ディストリビューションといった、より高いリーチと柔軟性、運営レバレッジを持つチャネルへ経営資源を集中させるための施策だと説明している。実店舗に比べ、資本効率の高い成長が可能なビジネスモデルへの移行を明確に打ち出した形である。
この店舗閉鎖は「キャピタルライト(資本負担の軽い)」な取り組みになる見通しで、関連する販売費および一般管理費(SG&A)の削減額や、発生する現金支出については、2026年3月に予定されている2025年第4四半期および通期決算説明会にて説明される予定だ。
直営店戦略の転換とコスト構造の見直し
今回の判断は、短期的な施策ではなく、過去数年にわたる実店舗戦略の見直しの延長線上に位置づけられている。最高経営責任者のジョー・ヴェルナキオ(Joe Vernachio)は、「これは、当社のターンアラウンド戦略のもとで収益性のある成長を実現するための重要な一歩です」と述べ、「私たちは過去2年間にわたり、実店舗ポートフォリオを機動的に縮小してきました。残る不採算店舗から撤退することで、コスト削減を進め、事業の長期的な健全性を支える行動を取っています」と続けた。
同社は、すべての実店舗を閉鎖するわけではない。米国内ではアウトレット店舗2店舗を維持し、欧州ではロンドンにフルプライス店舗2店舗を引き続き運営する。ブランドとの接点を完全には失わず、象徴的な拠点を残しながら、事業構造の軽量化を進める戦略である。
サステナブルブランドとしての立ち位置は維持
オールバーズは2015年創業のグローバル・ライフスタイル・フットウェアブランドであり、「より良いものを、より良い方法でつくる」という理念を掲げてきた。代表作である「ウール・ランナー」をはじめ、メリノウール、木由来繊維、サトウキビといった自然由来素材を用いたプロダクトで知られている。
今回の事業再編は、サステナビリティ戦略そのものを後退させるものではなく、むしろ長期的にブランドと事業を維持・成長させるための現実的な選択と位置づけられている。また、直営店舗という固定費の大きいモデルから距離を置き、デジタルおよびパートナー主導型の流通へ軸足を移す判断は、近年のアパレル・フットウェア業界全体の潮流とも重なるものだ。
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