1月15日(現地時間)、スイスのラグジュアリー・グループ、リシュモン(Richemont)は、2025年12月31日終了の第3四半期(10〜12月)決算を発表した。グループ売上高は64億ユーロとなり、為替一定ベースで前年同期比11%増を記録。前年同期が2桁成長という高い比較水準であったにもかかわらず、年末商戦を含む第3四半期も、安定した成長の流れを維持した結果となった。
ジュエリー・メゾンが成長を牽引
事業別では、カルティエ(Cartier)やヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)などを擁するジュエリー・メゾンが、為替一定ベースで売上高14%増と、最も高い成長を示した。
アイコニックな定番ラインに加え、新作投入やコミュニケーション施策が奏功し、ジュエリーおよびウォッチの両カテゴリーが伸長している。
また、スペシャリスト・ウォッチメーカー部門も7%増となり、2四半期連続でプラス成長を確保した。一方、ファッション&アクセサリーを含む「その他」事業は全体として横ばいとなったが、ファッション&アクセサリー・メゾン単体では3%増と、底堅い推移を見せている。
全地域でプラス成長、日本は17%増
地域別では、為替一定ベースで全地域が成長し、特に、アメリカ大陸、日本、中東・アフリカでは2桁成長を記録している。
アメリカ大陸は14%増となり、全事業領域が成長に貢献した。日本市場は17%増と高い伸びを示し、ジュエリー・メゾンを中心にローカル需要と観光需要の双方が売上を押し上げた。中東・アフリカ地域は20%増と、全地域の中で最も高い成長率となり、アラブ首長国連邦(UAE)市場の好調が全体を牽引した。
ヨーロッパは8%増となり、ローカル需要に加え、北米および中東からの観光客による消費が下支えした。アジア太平洋地域も6%増とプラス成長を維持している。
リテール主導で販売チャネルも拡大
販売チャネル別では、直営リテールが12%増と最も高い成長を記録した。リテールはグループ売上高の72%を占めている。卸売およびロイヤルティ収入は9%増、オンラインリテールも5%増となり、すべてのチャネルでプラス成長となった。
9か月累計でも2桁成長を維持
2025年4月から12月までの9か月累計売上高は170億ユーロとなり、為替一定ベースで10%増、実質ベースで5%増を達成した。地域、事業、販売チャネルすべてにおいて、バランスの取れた成長が続いている。
なお、2025年12月31日時点のネットキャッシュは76億ユーロと、引き続き堅固な財務基盤を維持している。為替環境の不透明感や原材料コストの上昇といったマクロ環境の課題が続く中でも、リシュモンは各メゾンの中長期的な成長を見据えた投資を継続する方針だ。
Copyright © 2026 Oui Speak Fashion. All rights reserved.