ロンシャン(Longchamp)、B Corp™認証を取得──78年の「持続可能な創造性」に国際的評価

Longchamp

フランス発のラグジュアリーメゾン「ロンシャン(Longchamp)」は、この度、B Corp™認証を取得したことを報告した。独立した国際認証制度であるB Corpは、企業の社会的および環境的取り組みを、測定・監査された基準に基づいて評価するものであり、同社の長年にわたる取り組みが国際的に認められたこととなる。

ものづくりの哲学──「用途」と「寿命」を問い続ける

ロンシャンのものづくりの出発点にあるのは、シンプルな問いだ。
「この製品は何のために作るのか。そして、どれだけ長く使えるのか」。

同社が「Made by Longchamp」と呼ぶ設計思想は、デザインの構想段階から上質な素材・精緻なクラフツマンシップ・修理のしやすさを最優先する。完成した製品は、「身に着けられ、修理され、次世代へと受け継がれること」を前提に生み出される。流行に乗るのではなく、長く価値を持ち続けることを目指す姿勢だ。

数字が語る、具体的な取り組み

こうした哲学は、言葉だけでなく実績として示されている。

世界33カ所に修理拠点を設け、2025年には年間80,000点の製品を修理。素材調達の面では、GOTS(国際オーガニックテキスタイル基準)認証素材を活用し、レザーについてはLeather Working Groupのゴールド基準に準拠している。

組織の多様性も際立つ。従業員の80%、管理職の68%が女性であり、公平な機会の提供を組織の根幹に据えている。

クラフツマンシップの継承と組織的責任

また、この長期的ビジョンを支えるのが、同社が「ロンシャン・ファミリー」と呼ぶチーム、アトリエ、職人たちの存在である。ブランドは、彼らを「メゾンの生命線」と位置づけ、「技術を次世代へと伝承し、個々の成長と職人技の継続を大切にする、集団としての取り組み」と説明している。

B Corp認証については、「当社の社会的・環境的な取り組みを体系化し、責任ある前進を可能にする枠組みです。同時に、デザインや実践、そして影響力を長期的な視点で見つめ直す力を強化するものでもあります」と述べている。

一方、同社にとって認証取得は方向転換ではない。「ロンシャンにとって、B Corp認証の取得は私たちの本質を変えるものではありません」とし、「それは、すでに実践してきたこと、そして達成してきたことを公式に認めるものです」と強調する。

78年続く姿勢の延長線上に

ロンシャンは最後に、ブランドの姿勢を改めて明言している。

「ロンシャンは、持続可能なクリエイティビティにこれまでも、そしてこれからも取り組み続けます。78年間にわたり。そしてこれからも長く。」

B Corp認証は、近年ファッション業界で広がりを見せる評価制度のひとつである。しかしロンシャンのメッセージは、制度への適応というよりも、創業以来の哲学を可視化し、構造化するための枠組みとしての活用であることを示している。修理可能性、素材選定、クラフツマンシップの継承、そして組織の多様性。これらを横断する長期的視座こそが、今回の認証取得が持つ本質的な意味だろう。

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