「サンドロ(Sandro)」「マージュ(Maje)」を傘下に持つSMCPが、2025年に黒字回復

SMCP

2月26日(現地時間)、パリ発のアクセシブルラグジュアリーグループ「エスエムシーピー(以下、SMCP)」が2025年度通期決算を発表した。同社は「サンドロ(Sandro)」「マージュ(Maje)」「クローディー ピエルロ(Claudie Pierlot)」「フルサック(Fursac)」の4ブランドを擁するグローバル企業である。2025年はフランス市場の年末減速という逆風に直面しながらも、収益性を大きく改善し、純利益の黒字転換を果たした。

2025年度の売上高は12億1,740万ユーロとなり、前年の12億1,170万ユーロに対してオーガニックベースで+1.7%の成長を記録した。EMEA(フランス除く)およびアメリカ市場が成長を牽引する一方、フランスは下期に政治・社会的環境の影響を受け消費が減速した。

同社はフルプライス戦略を徹底し、平均シーズン中ディスカウント率を3ポイント引き下げて20%へ抑制。価格規律の強化がマージン改善につながった。

収益性の回復と財務改善

調整後EBITは9,520万ユーロ(売上比7.8%)となり、前年の5,300万ユーロから+80%増加した。純利益は1,660万ユーロとなり、2024年の▲2,360万ユーロから黒字へ転換した。

フリーキャッシュフローは9,110万ユーロと過去最高水準を記録。純有利子負債は1億4,750万ユーロまで減少し、レバレッジ比率は1.3倍に低下した。前年の2.6倍から半減しており、財務体質の改善が鮮明である。

ブランド別業績

SMCPの売上構造は、主力ブランドであるサンドロとマージュの2本柱を中心に構成される。

サンドロの2025年売上高は6億880万ユーロで、オーガニックベースで+2.0%の成長を記録した。グループ最大ブランドとして安定した基盤を維持している。

マージュは4億6,490万ユーロを計上し、オーガニック成長率は+2.9%と4ブランド中で最も高い伸び率を示した。EMEAおよびアメリカでのパフォーマンスが寄与した形である。

クローディー・ピエルロおよびフルサックを含むその他ブランドの売上高は合計1億4,370万ユーロで、オーガニック▲3.1%となった。欧州におけるネットワーク最適化の影響が通期に反映された。

ブランド構成比では、サンドロが約50%、マージュが約38%、その他ブランドが約12%を占める。

地域別動向

アメリカはオーガニック+10.1%と最も高い成長率を記録。EMEA(フランス除く)は+6.8%と堅調に推移した。アジア太平洋は▲8.8%となったが、中国で進めているネットワーク合理化の影響が主因である。中国の実店舗既存店売上は安定化の兆しを見せている。

2025年末時点の総POS数は1,630店舗で、前年比32店舗の純減である。

CEOのイザベル・ギショ(Isabelle Guichot)は次のように述べている。

「困難な環境下においても、EMEAとアメリカの強い成長に支えられ、売上は堅調に推移しました。コスト最適化計画の効果により収益性は大幅に改善し、純利益は黒字化しました。財務規律を維持し、過去最高のキャッシュ創出と負債削減を実現しました。」

2026年について同社は、下期に調整後EBITマージン約10%への改善を目標に掲げ、年間フリーキャッシュフロー5,000万ユーロの創出を見込んでいる。

フランス市場の減速という逆風の中でも、地域分散とブランドポートフォリオの強みを活かし黒字回復を果たした2025年。SMCPにとっては戦略の有効性を示す転換点であったと言えるだろう。

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