3月16日(現地時間)、フランスのラグジュアリーグループ、ケリング(Kering)は、ジュエリー事業の成長を加速させるための新組織「ケリング ジュエリー(Kering Jewelry)」の設立を発表した。グループ内のジュエリーメゾンおよび製造基盤を統合することで、戦略的かつ横断的な体制を構築する狙いである。
ジュエリーメゾンと製造基盤を統合
新設されるケリング ジュエリーには、ブシュロン(Boucheron)、ポメラート(Pomellato)、ドド(Dodo)、キーリン(Qeelin)といったジュエリーメゾンが集約される。加えて、現在統合が進められているラセリ・フランコ・グループ(Raselli Franco Group)を含む製造機能も組み込まれる。
ラセリ・フランコ・グループは、高度なサヴォアフェールと先端技術を有する製造企業であり、今後は本プラットフォームにおいて中核的な役割を担う見通しである。クリエイションと生産の両軸を統合することで、ジュエリー事業の競争力強化を図る構造である。
ジャン=マルク・デュプレが新CEOに就任
ケリング ジュエリーの最高経営責任者には、ジャン=マルク・デュプレ(Jean-Marc Duplaix)が即日付で任命された。各ジュエリーメゾンのCEOは同氏のもとに集約され、戦略の一体化とオペレーションの連携が強化される。
なおデュプレは、グループのチーフ・オペレーティング・オフィサー(COO)としての役割も引き続き担い、財務、M&A、投資家対応、不動産、デジタル、総務といった主要機能を統括する。

統合プラットフォームによる成長戦略
ケリング ジュエリーは、各メゾンの創造性とブランドアイデンティティを尊重しながら、アイコニックなコレクションやハイジュエリーの開発を支援する統合プラットフォームとして設計されている。
またこの体制は、既存のジュエリーブランドにとどまらず、ファッションおよびレザーグッズを展開するメゾンにとっても、新たなジュエリーカテゴリーへの展開機会を生み出すものと位置づけられる。グループ全体としてのシナジー創出を視野に入れた戦略的再編である。
ケリングのCEOであるルカ・デ・メオ(Luca de Meo)は次のように述べている。
「Kering Jewelryの設立により、創造性と卓越性が不可分であるジュエリー分野において、グループのメゾンの野心を支える強力かつ統合的なプラットフォームを構築することができます。ジャン=マルクの任命を大変嬉しく思います。彼の経験は、ジュエリー分野におけるグループの潜在力を最大限に引き出すうえで不可欠なものとなるでしょう。」
ケリングは、グッチ(Gucci)、サンローラン(Saint Laurent)、ボッテガ ヴェネタ(Bottega Veneta)、バレンシアガ(Balenciaga)、マックイーン(McQueen)、ブリオーニ(Brioni)などのファッションブランドに加え、ジュエリーやビューティ領域でも事業を展開している。今回の組織再編は、ジュエリー分野における存在感をさらに高めると同時に、グループ横断的な成長戦略の一環として位置づけられる動きである。
Copyright © 2026 Oui Speak Fashion. All rights reserved.