ヘンケル(Henkel)、プレミアムヘアケアブランド「オラプレックス」を約14億ドルで買収へ

OLAPLEX

3月26日(現地時間)、ドイツの消費財メーカーであるヘンケル(Henkel AG & Co. KGaA)は、科学主導型のプレミアムヘアケアブランド「オラプレックス(OLAPLEX)」を買収する最終契約を締結したと発表した。取得価格は1株あたり2.06ドルで、取引総額は約14億ドルとなる見込みである。

同取引はオラプレックスの取締役会により全会一致で承認されており、筆頭株主であるアドベント・インターナショナル(Advent International)も書面同意を通じて承認を表明している。取引完了後、オラプレックスはブランド名を維持したまま事業を継続する予定であり、ナスダック市場からは上場廃止となる見通しだ。

ヘアケアを中核に据えた戦略的拡張

今回の買収は、ヘンケルのコンシューマーブランド事業において、ヘアケアを中核カテゴリーとして強化する戦略の一環とされる。同社は特に、プレミアム領域への拡張を通じて、ポートフォリオの高度化と成長機会の創出を狙う。

ヘンケルのCEOであるカーステン・クノーベル(Carsten Knobel)は、声明で「オラプレックスの買収は、価値創出につながるM&Aを通じてポートフォリオを拡大するという当社の戦略に完全に合致しています。この取引により、プレミアムヘアケア分野におけるプレゼンスを拡大することが可能になります。このブランドは、将来の成長とイノベーションに向けた魅力的な機会を創出します」とコメント。

また、コンシューマーブランド事業を統括するヴォルフガング・ケーニッヒ(Wolfgang König)は次のように述べている。

「オラプレックスは、当社のプレミアムヘアケア事業にとって理想的な戦略的適合です。専門家によって支えられた強固な科学的基盤と、プレミアムチャネルにおける確立されたプレゼンスは、当社の既存ポートフォリオと非常に高い相補性を持ち、イノベーションを加速させる大きな機会があると考えています。」

科学主導ブランドとの統合による成長加速

オラプレックスは、プロフェッショナル、専門小売、Eコマースを横断するマルチチャネル展開を行うプレミアムブランドであり、スタイリストとの強固な関係性と科学的アプローチに基づく製品開発によって成長を遂げてきた。

売上は米国市場を中心に、国際市場にも広がるバランスの取れた構成を持ち、2025年度には約3億7,000万ユーロの売上を記録している。高い粗利益率も特徴であり、収益性の高いブランドとして位置付けられる。

今回の統合により、ヘンケルのグローバルネットワークとオラプレックスのブランド力を掛け合わせることで、製品開発の加速や技術力の強化、新たな市場開拓が期待される。両社の製品ポートフォリオは補完関係にあり、プレミアムヘアケア領域における競争力の一層の強化につながっていく。

ビューティ業界におけるプレミアム戦略の加速

近年、ビューティ業界では科学的アプローチを強みに持つブランドへの評価が高まっており、プレミアムヘアケア領域は各社にとって重要な成長分野となっている。

ヘンケルによる今回の買収は、こうした市場環境の中で、プレミアム領域への本格的なポジショニング強化を示す動きといえる。既存のマスおよびサロン向け製品に加え、科学主導ブランドを取り込むことで、より幅広い価格帯と顧客層をカバーする戦略が鮮明になった。

なお、同取引は、規制当局の承認などを経て、2026年後半の完了が見込まれている。

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