3月30日(現地時間)、フランスのメゾン「クレージュ(Courrèges)」は、ドリュー・ヘンリー(Drew Henry)をアーティスティック・ディレクターに任命したことを発表した。先日伝えられたニコラス・ディ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)の退任発表から間もないタイミングでの人事となり、ブランドは新たなフェーズへと移行する。
南アフリカ出身のヘンリーは、2026年5月に就任予定。初のコレクションは、同年9月のパリ ファッションウィークにてランウェイ形式で発表される見込みだ。
ブランドは声明の中で、「今回の任命は、近年クレージュが築いてきた力強い勢いをさらに強固なものとし、新たな章の幕開けを意味します」とコメントしている。
アルテミス会長のフランソワ=アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)は、「ドリュー・ヘンリーは明確なビジョンを持つ優れたクリエイティブである。現代のファッションを深く理解する彼の経験は、クレージュの次なるフェーズを導く理想的な人材だ」と述べている。
ヘンリーは南アフリカ・ムプマランガ出身の38歳。ヨハネスブルグのLISOFで基礎を築いた後、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズにてファッションの修士号を取得している。
キャリア初期には、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)率いるセリーヌ(Céline)のデザインチームに参加し、その後はロンドンを拠点とする JW アンダーソン(JW Anderson)にてレディ・トゥ・ウェアの開発において中核的な役割を担った。
2020年には再びファイロのプロジェクトに参画し、自身の名を冠したブランドの立ち上げにおいてデザインを統括。さらに近年は、バーバリー(Burberry)にてダニエル・リー(Daniel Lee)のもと、シニア・デザイン・ディレクターとしてブランドのクリエイションに携わってきた。
ヘンリーは、「アンドレ・クレージュは、人々の生活に即した服作りを信念としていました。私は常に、現代的で実用的かつ直接的なデザインに惹かれてきました。この象徴的なメゾンに加わるにあたり、その歴史を尊重しつつ、自身の視点をもって貢献する責任を強く感じています」と語っている。
また、クレージュのCEOであるマリー・ルブラン(Marie Leblanc)は、「彼のクリエイティブな才能と現代的な感性は、メゾンにとって理想的な存在です。今後はブランドのフランス的な伝統を守りながら、国際的な展開をさらに加速し、グローバルでの存在感を拡大していきます」とコメントした。
前任のディ・フェリーチェは、クレージュの再興であると同時に、その思想を現代において再定義した。そのバトンはヘンリーへと引き継がれる。クレージュが次にどのような方向性を打ち出すのか。9月のパリ ファッションウィークで発表されるデビューコレクションが、その答えを示すことになる。
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