ブシュロン(Boucheron)、上海・新天地に中国初の旗艦店をオープン

ブシュロン(Boucheron)

フランスのハイジュエラー「ブシュロン(Boucheron)」は、このたび、中国・上海の新天地において、同国初となる旗艦店をオープンした。この新たな拠点は、パリのヴァンドーム広場本店、東京の銀座本店に続く世界で3店舗目の旗艦拠点となり、メゾンのグローバル戦略における重要なマイルストーンである。また、2015年よりメゾンを率いるCEO、エレーヌ・プリ=デュケン(Hélène Poulit-Duquesne)が推進してきたアジア戦略の象徴的な成果とも位置づけられる。

中国とフランスを結ぶ文化的架け橋として構想された同店舗は、メゾンが継承してきたヘリテージと革新性が共存する空間として設計された。ヴァンドーム広場本店や銀座本店と同様、自然の要素を随所に取り入れた構成により、訪れる者を静かな散策へと導く体験を提供する。異なる文化が対話しながら、一つの美的言語として融合する空間演出が特徴だ。

歴史建築とアールデコが融合する空間設計

「ブシュロン 新天地本店」は、19世紀の石庫門建築を尊重しながら修復された建物を活用し、アールデコのデザインコードを採用。シンメトリー構成、メタリックなアクセント、エメラルドカットのモチーフといった要素が、上海特有の建築様式と調和し、メゾンならではの優美な世界観を形成する。

エントランスには、パリ本店の「ジャルダン・ディヴェール」を再解釈したガゼボが設置され、もう一方の入口には中国の古典庭園に着想を得た月亮門が配されている。これらは、異なる文化圏を行き来する象徴的な導線として機能する設計である。

店内最初のサロンは風水の思想を取り入れた穏やかな空間となっており、木材や大理石のディテールが温もりを添える。中央にはアーティスト、シャオジン・ヤン(Xiaojin Yang)による“霊芝の森”が広がり、メゾンのアイコンジュエリーであるセルパンボエムとキャトルが展示される。さらに、画家クレール・ニコレ(Claire Nicolet)によるドーム装飾や、オルガ・トゥーネ=ラーセン(Olga Touné-Larsen)、インコ・ラム・カー・ユー(Inka Lam Ka Yu)による作品が配置され、フランスと中国の美意識が交差する空間が構築されている。

2階には、石庫門建築の趣を残したVIPサロンを設置。デ・グルネによる《千里江山図》へのオマージュや、現代美術家の彭勇(Peng Yong)の作品が並び、歴史と現代が静かに重なり合う場となっている。

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パリと上海をつなぐ没入型オープニングイベント

オープニングイベントは、上海の会場「The Grand Halls」にて開催された。空間演出にはヴァンドーム広場を想起させる大理石やマルケトリーが用いられ、来場者はパリと上海の歴史と文化の交差を体感する構成となった。

会場では、メゾンの4つのクリエイティブ・ピラーであるヴァンドーム、ナチュール、イノベーション、クチュールを象徴するアーカイブ作品が展示され、ブランドの美学と思想を体系的に提示。また、2026年ハイジュエリーコレクション「Nom : Boucheron, Prenom : Frederic 『フレデリック・ブシュロン』」が披露され、創業者の精神を現代に再解釈する試みが示された。

さらに、会場中央にはジュエラーの作業台が設置され、職人によるクエスチョンマークネックレスの制作デモンストレーションが行われた。スクリーンにはブランドアンバサダーであるチョウ・ドンユイ(周冬雨)とシャオ・ジャン(肖戦)が登場し、メゾンの物語を象徴的に表現した。

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グランドオープニングセレモニーは新天地ブティックにて開催され、エレーヌ・プリ=デュケン、チョウ・ドンユイ、シャオ・ジャンが登場。ファサードに施されたライティング演出は、パリから上海へと続く時間と文化の流れを象徴し、メゾンの精神が地理的境界を越えて継承される様を体現した。

また、3月19日にはパリのプティ・パレでの晩餐に着想を得たガラディナーが開催され、アーカイブ映像、モデルによるショー、現代舞踊が融合した特別な演出が行われた。

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