リーバイ・ストラウス(Levi Strauss & Co.)、第1四半期は予想超え:CFO退任が重なる“次の成長局面”

Courtesy of Levi Strauss & Co.

4月7日(現地時間)、米アパレル企業の「リーバイ・ストラウス・アンド・カンパニー(Levi Strauss & Co.)」は、2026年3月1日締めの第1四半期決算を発表した。売上高、利益率、EPSはいずれもガイダンスを上回り、通期見通しも引き上げられた。一方で、長年同社の財務を担ってきた最高財務・成長責任者ハーミット・シン(Harmit Singh)の退任計画も明らかとなった。

全地域・全チャネルで成長、DTC戦略が牽引

第1四半期の売上高は17億ドルとなり、前年同期比で報告ベース14%増、オーガニックベースで9%増を記録した。地域別では、欧州が報告ベースで24%増と最も高い成長を示し、アジアも13%増と堅調に推移。主力市場である米国も4%の増収を確保した。

特に成長を牽引したのはDTC(直販)チャネルである。DTC売上は16%増加し、全体売上に占める割合は52%に到達した。ECも21%増と拡大しており、同社が掲げる「DTCファースト」戦略が着実に成果を上げている。

また、ヨガウェアブランド「ビヨンドヨガ(Beyond Yoga)」は23%増と高成長を維持し、ポートフォリオの多様化も進んでいる。

社長兼CEOのミシェル・ガス(Michelle Gass)は次のように述べている。

「全チャネル、全地域、全カテゴリーにわたる幅広い成長により、第1四半期は非常に強力な業績を達成しました。当社はDTC(直販)中心のデニムライフスタイルブランドへの進化を進めており、より大きな市場機会を取り込み、より速く、かつ一貫性のある成長を実現しています。」

利益は拡大も、関税と投資でマージンはやや圧迫

営業利益率は11.4%(前年12.5%)、調整後EBIT率は12.5%(前年13.4%)と、利益率は前年から低下した。これは主に関税の影響と、ブランドキャンペーン「Behind Every Original」に伴う広告投資の増加によるものだ。

一方で純利益は1億7700万ドル(前年1億4000万ドル)に拡大し、希薄化後EPSは0.45ドル(前年0.35ドル)と大幅に伸長した。売上成長を確実に利益へ転換する構造が強まりつつある。

最高財務・成長責任者のハーミット・シンは「当社の戦略的変革は、より高いリターンと収益性の高い成長に結びついています。これにより、力強い売上成長をより効率的に利益へと転換することが可能になっています。第1四半期の好調なスタートと足元のポジティブなトレンドを踏まえ、通期の売上、利益率およびEPS見通しを引き上げます」とコメントしている。

Dockers売却完了、ポートフォリオ再編が進行

同社はまた、2025年に発表していた「ドッカーズ(Dockers)」事業の売却を2026年第1四半期中に完了した。北米事業に続き、残りの事業も2月27日に最終クロージングを迎えている。これにより、よりコアであるデニムおよびライフスタイル領域への集中が一層進む形となった。

CFOハーミット・シン、後任決定後に退任へ

さらに今回の発表では、長年同社の財務戦略を牽引してきたハーミット・シンの退任計画も明らかになった。シンは後任が決定するまで現職に留まり、その後スペシャルアドバイザーへ移行したのち退任する予定である。現在、後任の選定プロセスが進められている。

通期見通しを引き上げ、成長継続に自信

同社は2026年通期ガイダンスも引き上げた。売上成長率は報告ベースで5.5〜6.5%へ上方修正され、EPS見通しも1.42〜1.48ドルへ引き上げられている。

関税やマクロ環境への不確実性を織り込みつつも、第1四半期の実績と足元のトレンドを踏まえ、経営陣は成長の持続に強い自信を示している。

今回の決算は、DTC戦略を軸としたビジネスモデル転換が収益成長として結実し始めていることを示すと同時に、CFO交代という重要な経営体制の転換点も重なり、同社が次の成長フェーズに向けた準備段階に入ったことを示唆するものだ。

 

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