ラルフ・トレダノ(Ralph Toledano)、ヴィクトリア ベッカムの会長を退任 

Ralph Toledano

4月10日(現地時間)、英ラグジュアリーブランド「ヴィクトリア ベッカム(Victoria Beckham)」の会長を務めてきたラルフ・トレダノ(Ralph Toledano)が、約8年にわたる任期を経て退任したことが明らかになった。退任は2026年3月31日付で実施されている。

トレダノは2018年、同ブランドに出資する投資会社ネオ・インベストメント・パートナーズ(Neo Investment Partners)の関与とともに会長に就任。以降、ブランドの経営基盤の強化と事業拡大を主導してきた。ネオは2017年に約3,000万ポンドを投資し、同社の少数株を取得している。

当時、収益性に課題を抱えていた同ブランドは、その後の数年間で事業構造の見直しと成長戦略の推進により収益体質を改善。近年ではファッションとビューティの両領域において安定した成長を実現している。

業績面では、2025年のグループ売上高が前年比19%増の約1億7,000万ドル規模に達したとされる。加えて、コア営業利益も前年から大幅に拡大し、収益性の改善が進行。ビューティ、レザーグッズ、ドレス、デニムといった主要カテゴリーが成長を牽引している。

さらに、同社は初めてEBITDAマージン10%に近づいており、ファッションおよびビューティの両事業が黒字化を達成した段階にあると見られる。今後はリテールおよびホールセールの拡大を通じて、さらなるスケール成長が見込まれる。

トレダノは今回の退任にあわせて、ネオ・インベストメント・パートナーズのパートナー職からも退く意向を示している。一方で、ファッション業界における人材育成やキャリア支援には引き続き関与していくとみられる。

同氏はこれまで、「カール ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)」「ギ ラロッシュ(Guy Laroche)」「クロエ(Chloé)」など複数のメゾンで経営を担い、フランスのファッション統括機関であるオートクチュール・モード連盟(Fédération de la Haute Couture et de la Mode)の会長も歴任。業界における豊富な経営経験と人材起用力で知られてきた。

なお、ヴィクトリア ベッカムは近年、ビジネスの安定化とともに次の成長フェーズへと移行しつつあり、今後の経営体制と戦略の進化が注目される局面にある。

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