「VIATT 2025」2月開催へ―急成長するベトナム繊維市場を背景に、日本企業も多数出展

VIATT 2025

ベトナム最大級の繊維技術見本市である「VIATT 2025:ベトナム国際アパレル・繊維・テキスタイル技術展」が、2025年2月26日から28日にかけて、サイゴン展示・会議センター(SECC)で開催される。メッセフランクフルト(香港)およびベトナム貿易促進庁(VIETRADE)が主催する同見本市は、ASEANやヨーロッパを含む多様な地域から繊維業界のリーダーを一堂に集め、持続可能性や技術革新をテーマにした最新のソリューションを紹介する。

今回の「VIATT 2025」では、15,000平方メートルにわたる展示スペースにおいて、アパレル用生地やアクセサリー、糸や繊維、衣料品、ホーム&契約用テキスタイル、テクニカルテキスタイル、不織布、認証機関やソリューションプロバイダーなど、繊維業界全体を網羅する製品と技術が展示される予定だ。また、「Econogy Hub」や「Innovation & Digital Solutions Zone」といった新たな特設ゾーンが設置され、業界の未来を見据えた持続可能性やデジタル化の取り組みが展示される。

注目すべき日本企業の出展

今回、ベトナムの衣料品輸出先第2位として重要な市場を持つ日本からも、多数の企業が出展を予定している。以下は、中でも注目すべき日本の出展企業である:

村田機械(テクニカルテキスタイル&技術):世界トップクラスの繊維機械メーカーであり、空気技術を用いて独自構造の糸を製造するVORTEXが主力製品。高い生産性と省エネ性能が特徴。

田村駒株式会社(アパレル用生地&ファッション):1894年創業。日本とベトナム製の機能性素材「POLICOTT」や「Comfeel」を展示。

豊島株式会社(アパレル用生地&ファッション):200年近い歴史を持ち、原材料から最終製品までの一貫プロセスで市場ニーズに応え続けている。

また、上記に加えて、スタイレム瀧定大阪、瀧定名古屋、東洋紡テキスタイルなども出展予定であり、日本の技術力と製品の品質をアピールする場となるだろう。

ヨーロッパ出展者も多数参加

さらに、今回は、以下のようなヨーロッパからの出展者も際立った存在感を示す:

Bossa Ticaret Ve Sanayi Isletmeleri TAS(トルコ;アパレル用生地&ファッション):1951年設立のトルコ最大級の統合型繊維企業であり、高品質なデニム生地を提供。染色および仕上げの生産能力が高いことで知られる。

Chargeurs PCC Asia Limited(フランス;アパレル用生地&ファッション):インターライニングの年間生産量が3億5,000万メートルを超える、世界有数のインナーコンポーネントソリューションプロバイダー。ラグジュアリーからアスレジャーまで幅広い市場に対応。

Hohmann GmbH & Co. Kg(ドイツ;ホーム&契約用テキスタイル):1907年創業。多様な在庫を即時供給可能な高棚倉庫を完備し、ドーニエ社製織機330台を駆使した日産45,000メートルの生産能力を誇る。

Technical Absorbents Ltd(英国;テクニカルテキスタイル&技術):スーパーアブソーバント繊維(SAF™)技術を30年以上にわたり革新してきた、吸水性と不織布業界の信頼あるブランド。

その他、イタリアのAlbini 1876 – Thomas Mason(高級シャツ生地)、スイスのAlumo AG(OEKO-TEX認証の高品質コットン生地)、ドイツのHomeplus(3Dパターンを取り入れたカーペット)など、ヨーロッパからの出展者が多く参加する。

成長著しいベトナムの繊維産業

ベトナムの繊維産業は、世界的な課題が続く中でも順調な発展を続けている。同国の繊維・衣料品輸出額は2024年に前年比11%以上増加し、440億米ドルに達する見通しだ。この結果は、ベトナムがASEAN地域およびグローバル市場における繊維産業の重要な拠点としての地位を着実に確立していることを示している。

こうした好調な勢いを背景に開催される「VIATT 2025」は、ヨーロッパおよびアジアから多様な繊維セクターの出展者を迎え、ASEAN地域のトップソーシングイベントとしてさらなる発展が期待されている。また、すでにマレーシア、ミャンマー、タイからのバイヤー団の参加も決定している。

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