アメリカを代表するファッションデザイナーのトミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)氏と、ジョー・ラマストラ(Joe Lamastra)氏が共同設立したHilfiger Ventures社は、世界的な無料ゲームパブリッシャーのTilting Point社と提携し、モバイルAIファッションゲーム「FashionVerse」のリリースを発表した。
この「FashionVerse」は、ファッションとゲームを融合させたもので、フォトリアリスティックなAI技術を駆使してプレイヤーがクリエイティブに自己表現することが出来る。様々なモデルからリアルなアバターやコスメを選び、現実世界のブランドからインスピレーションを得た洋服や最新トレンドに至るまで、全てを体験し、手に入れることが出来るファッション好きには堪らないプラットフォームだ。
実は、この「FashionVerse」のアイディアは、ヒルフィガー自身が発案したもの。ヒルフィガーは、かねてより、最新技術を駆使した没入型のコミュニティベースのモデルを通じて、大規模なファッションゲームを制作することを夢見ていたが、それがようやく形になったものなのだ。
2024年1月のゲームのリリースを目前にし、ヒルフィガーは声明で次のようにコメントした。「ファッションをもっと身近なものにすることが、私の人生の目標でした。多くの人がスマホを通してファッションと関わっていることを考えると、みんなをひとつのコミュニティにまとめ、より没入感のある体験を提供する方法があるはずだと思ったんです。」
ゲームには、スタイリスト・モードと、トレンドセッター・モードの2つがある。スタイリスト・モードでは、よりファッショナブルな衣装を、トレンドセッター・モードでよりトレンドにフォーカスしたムードボードを作成することに挑戦し、プレイヤーはファッション界の中心に立つことができる。また、全ての作品を他のプレイヤーと共有、投票、コメントすることで、よりインタラクティブなコミュニティ構築が実現する。現在、「FashionVerse」は、iOSとアンドロイド、そしてNetflixのモバイルアプリからアクセス可能。
トミー・ヒルフィガーは、2月9日から始まるニューヨーク・ファッション・ウィークに、今シーズン、1年半ぶりに復帰する。ブルックリンのスカイライン・ドライブインで行った前回のショー(2023年春夏コレクション)では、実際のランウェイショーと同時進行でロブロックス上でもショーの様子をライブ配信したり、ショー会場で来場者が無料のNFTを受け取れたりと、リアルとデジタルを融合させた革新的な仕掛けを取り入れた。
2月9日(金)午後8時にニューヨーク・ファッション・ウィークで発表される最新コレクションでは、FashionVerseを関連させた何か新しい演出が見られるかもしれない。