ヴェロニカ・レオーニ(Veronica Leoni)が手掛ける新生カルバン クライン コレクション(Calvin Klein Collection)が、ついにベールを脱いだ。
レオーニをクリエイティブディレクターを迎えて発表されるこのコレクションは、どのような形でブランドの未来を示すのか——2月7日(現地時間)、ニューヨーク ファッションウィーク2日目に行われたカルバン クラインのショーは、今シーズン最も注目を集める話題のひとつであった。その期待に応えるように、披露されたコレクションでは、ミニマリズムと構築的なデザインを軸に、ブランドのDNAを再解釈した作品がランウェイを彩った。

静謐なラグジュアリー
この日、ニューヨークのランウェイに登場したのは、柔らかなシルエットと構築的なラインが交錯する、洗練されたワードローブの数々。漆黒のテーラリングから淡いニュートラルカラーまで、巧みにコントラストを操ったスタイリングが印象的であった。
中でも圧倒的な存在感を放ったのは、オールブラックのルックだ。体に沿うシンプルなブラックドレスで幕を開け、端正な細身のテーラードスーツで締めくくられる構成は、計算された美しさに満ちていた。さらに、重厚なウールのコートから、流れるようなシルクのドレスまで、ブラックの持つ無限の可能性を引き出し、カルバン クラインが持つ「力強い静けさ」の再解釈を見せつけた。



また、ボリューム感のあるコートと繊細なドレスのコントラストも見事だ。軽やかなシルクと重厚なウールが交互に登場すると、異なる質感が生み出す陰影の美しさが際立つ。「クワイエット・ラグジュアリー」を象徴するシンプルさの中に宿る強さを表現しながらも、こうした絶妙なバランス感覚こそ、レオーニの卓越した手腕を物語っている。



さらにその一方で、アメリカン・スポーツウェアのエッセンスも忘れていない。例えば、オーバーサイズのシャツやクロップド丈のジャケットは、ブランドのクラシックなムードを継承しながらも、現代的なエッジを加えてアップデート。また、ドレープの美しさを際立たせたロングドレスや、彫刻的なカットのアウターは、ミニマリズムの新たな可能性を感じさせた。





カルバン クラインに新たなエレガンスをもたらす存在へ
このコレクションを見た人々は、「レオーニは適任だった」と口を揃えた。レオーニはこれまでに、ジル サンダー(Jil Sander)、セリーヌ(Céline)、モンクレール(Moncler)、ザ ロウ(The Row)など、名だたるラグジュアリーブランドでキャリアを築いてきた。また、2023年LVMHプライズのファイナリストに選ばれた実力派デザイナーとしても知られ、自身のブランド「クイラ(QUIRA)」の創設者でもある。そんな彼女は、洗練されたミニマリズムとコンセプチュアルなデザインを得意としており、緻密なディテールに徹底してこだわる姿勢は、今後のブランドの方向性を示している。
就任時には、「何十年もの間、カルバン クラインは大胆な自己表現というアイデアを解釈してきましたが、私はスタイルとクリエイティビティに強いアクセントを加えることで、それに力を与えるつもりです」と語っていたレオーニ。さらに、「カルバン クラインの美学を現代にアップデートしながら、新しいエレガンスを提案すること。それが、私の目指すものです」とコメントしている。
この言葉通り、彼女のデビューコレクションは、カルバン クラインのブランドアイデンティティを再構築する第一歩となった。近年、セレブリティを起用したキャンペーンやアンダーウェアの分野で強い存在感を示してきたカルバン クラインだが、レオーニの手腕によって、ブランドのファッション性が再び前面に押し出されることとなった。ここからどのような進化を遂げるのか、次のシーズンがすでに待ちきれない。
カルバン クライン コレクション 2025年秋冬の全てのルックは、以下のギャラリーから。
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