ロンドン発のジュエリーブランド「コンプリーテッドワークス(Completedworks)」は、ロンドン ファッションウィーク期間中に、2026年秋冬コレクションを発表した。今季のテーマは「表面」。それがどのように構築され、演じられ、そして静かにほどかれていくのかを探る試みである。
コレクションと並行して発表されたマイクロプレイ『Good Food, Good Friends』、そして「アシックス(ASICS)」とのコラボレーションスニーカーのローンチも含め、AW26はブランドの思想を多層的に提示するシーズンとなった。
マイクロプレイ『Good Food, Good Friends』
ショーの導入として提示されたのは、脚本家ローラ・ウォルドレン(Laura Waldren)によるマイクロプレイ『Good Food, Good Friends』だ。作品内で語られる言葉は、ディナーパーティーという社交の場を通じて「自己演出」を問い直す。
ジェマイマ・カーク(Jemima Kirke)とカミーユ・シャリエール(Camille Charrière)が出演し、過度にスタイリングされたテレビ中継のディナーパーティーを舞台に、「アイデンティティの自己演出」を風刺的に描く。所有物、儀式、自己提示が、いかにコントロールや帰属意識のための道具となるかを浮き彫りにする内容は、コレクションの世界観と鮮明に呼応した。
削り、切り、露出させるジュエリー
今季のピースでは、「提示されるもの」と「内側に潜むもの」のあいだの緊張関係が、造形として可視化された。大胆で彫刻的なフォルムは幾度も手を加えられ、削られ、切り抜かれ、あえて分断される。磨き上げられた表面には摩耗の痕跡が残り、その下からは鮮やかな色彩が断片的に現れることで、内側に潜む感情や熱が、外殻を押し上げるような印象を与えた。
一部のスタイルでは、アゲート(瑪瑙)を用いたフローラルモチーフへの回帰も見られた。天然の内包物が石の内部に花を宿しているかのような表情を生み出す意匠である。
コンプリーテッドワークスは、装身具を固定的な意味から解放する。ジュエリーは鎧であり、慰めであり、感情の残響でもあるという提案である。


アシックスとのコラボスニーカーも発表
さらに今回、コレクションと並行して、アシックス(ASICS)との協業による「GEL-KAYANO™ 20」カスタムモデルも発表された。
同モデルは、2月21日よりロンドンのDover Street Market LondonおよびCompletedworks.comにて発売予定。
曖昧さを受け入れる美学
コンプリーテッドワークスは、装身具を固定的な意味から解放し続けるブランドだ。ジュエリーは鎧であり、慰めであり、感情の残響でもある。
2026年秋冬はその姿勢をより鮮明に打ち出したシーズンとなった。完璧さとしての美ではなく、人間らしく、未完成で、静かに楽観を帯びた美を祝福する。

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