4月12月(現地時間)、イタリア人デザイナー、ロベルト・カヴァリ(Roberto Cavalli)が故郷であるフィレンツェで息を引き取った。享年83歳だった。
ブランドは公式インスタグラムでカヴァリの逝去を発表したが、詳細は明らかにしていない。
ロベルト・カヴァリは、1970年に自身のファッションブランドを立ち上げる。30歳のとき、パリのプレタポルテで初コレクションを発表し、ファッション界にデビューした。自ら開発し特許を取得したレザーへの画期的なプリント技法を用いた革新的な作品は、ピエール・カルダン(Pierre Cardin)などファッション界の著名人の関心を瞬く間に集めた。
大胆で色鮮やかなドレス、アニマルプリントの多用、革新的な生地へのアプローチなど、セクシーな魅力に溢れたカヴァリの美学は、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)やソフィア・ローレン(Sophia Loren)、ジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)といった名だたるセレブリティに着用されてきた。
一方で、ブランドは2014年ごろから年間売り上げが赤字となり、困難な状況下に直面してきた。 2015年、カヴァリは事業の90%をプライベート・エクイティ会社のクレシドラ・キャピタル・パートナーズ(Clessidra Capital Partners)に売却。2019年、同社は米国内の店舗を閉鎖する決断を下し、93人の従業員を解雇するに至った。同年3月までに、同社はイタリアで破産を申請した。その後、ドバイを拠点とする不動産開発会社のビジョンインベストメント社(Vision Investment Co. LLC)に買収された。
ファッション業界から多くの追悼が寄せられる中、アルマーニの創始者であるジョルジオ・アルマーニは(Giorgio Armani,)、「ロベルトは真の芸術家であり、プリントの使い方がワイルドで素晴らしく、ファンタジーを魅惑的な服に変えることができた。」とカヴァリの栄誉を讃え、悲しみを露わにした。