カリフォルニアを拠点とする化粧品ブランドの e.l.f.ビューティー(e.l.f. Beauty, Inc.)は、5月22日、年間売上高が前年比77%増の10億2000万ドルを突破したと発表した。これは米国の美容小売業者としては過去最高の増収となる。
2024年3月31日に終了した第4四半期の売上高は、小売およびEコマース・チャネル全体の好調な業績に支えられ、前年同期比71%増の3億2,110万ドルとなった。一方、GAAPベースの純利益は前年同期の1,620万ドルから1,450万ドルに減少したものの、通期では前年同期の6,150万ドルから1億2,770万ドルと大幅に増加した。
2004年にジョセフ・シャマ(Joseph Shamah)とスコット・ヴィンセント・ボーバ(Scott Vincent Borba)によって設立されたe.l.f.ビューティーは、Z世代を中心に人気の格安メイクアップブランドだ。また、インフルエンサーを通じた口コミの広がりにより、広告宣伝費をかけずに売上を伸ばすことに成功している。
e.l.f.ビューティーのタラン・アミン(Tarang Amin)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「2024年度は、過去最高の売上高成長率を記録しました」と述べ、「第4四半期の売上高は71%増、市場シェアは325ベーシス・ポイント拡大し、21四半期連続で売上高と市場シェアを伸ばしました。今後を展望すると、化粧品、スキンケア、そして国際市場において、e.l.f.ビューティーの可能性を最大限に引き出すには、まだ初期段階にあると確信しています」とコメントした。
また昨年10月、e.l.f.ビューティーは急成長中の高機能スキンケアブランド、ナチュリウム(Naturium)を3億3300万ドルで買収した。この買収は、「あらゆる目、唇、顔、肌の悩みに最高の美を提供する 」という同社の使命をさらに推し進めるものと期待されている。
今後の見通しとして、同社は2025年度には純売上高が20〜22%増加すると予想している。