フレデリック・アルノーがLVMHウォッチ部門のCEOに就任

1月5日(現地時間)、スイスのスポーツウォッチブランド、タグ・ホイヤー(TAG Heuer)のチーフ・エグゼクティブであるフレデリック・アルノー(Frédéric Arnault)がLVMHウォッチ部門のCEOに就任することが明らかになった。

フレデリック・アルノーは、LVMHグループの会長兼CEOであるベルナール・アルノー(Bernard Arnault)の4番目の子供で、現在29歳。彼は、2018年に戦略部門の責任者としてタグ・ホイヤーに入社し、2020年にCEOへ昇格している。

『LVMHウォッチ部門のCEO』という役職は、今回フレデリック・アルノーの就任に伴い、新設された。ちなみに昨年夏には、彼がブルガリのイベントに出席したことで、同ブランドの最高経営責任者に就任するのではないかという憶測が業界では飛び交っていた。また別の報道では、彼がLVMHが所有するファッション・ブランドのひとつを引き継ぐことになるのでは、という可能性も伝えられていたが、今回それらの憶測とは全く異なる新役職へ就任となった。

一方で、フレデリック・アルノーが去ったタグ・ホイヤーは、後任にジュリアン・トルナーレ(Julien Tornare)を迎える。トルナーレは、2017年から今日まで、ゼニス(Zenith)のCEOを務めてきた人物だ。

タグ・ホイヤーのCEOに就任したジュリアン・トルナーレ氏

フレデリック・アルノーが担当するのは、同グループの3つの時計ブランド、タグ・ホイヤー、ウブロ(Hublot)、ゼニス。LVMHは通常、792億ユーロの売上を誇る事業の小規模な部門に関する数字を共有することに消極的だが、フレデリック・アルノーによれば、この3つのブランドの2023年の売上高は16億スイスフラン(15億ポンド)程度になるという。

フレデリック・アルノーは、LVMHウォッチ・ジュエリー部門のCEOとして、エグゼクティブ・コミッティのメンバーであるステファン・ビアンキ(Stephane Bianchi)の直属となる。弟のジャン・アルノー(Jean Arnault)は、ルイ・ヴィトンの時計部門の責任者であるため、フレデリック・アルノーの担当範囲から外れており、このLVMH時計部門には、ブルガリ(BULGARI)、ティファニー(Tiffany & Co.)、その他LVMHが所有する宝飾ブランドのショーメ(Chaumet)、フレッド(Fred)、レポシ(Repossi)は含まれない。

なお、フレデリック・アルノーは昨年、BLACKPINKのリサ(LISA)をの熱愛報道が報じられたことでも、世間の注目を集めていた。

左:BLACKPINK LISA 右:フレデリック・アルノー