10月24日(現地時間)、高級皮革ブランドのエルメス(Hermes)は、第3四半期の売上高を発表。前年同期比15.6%増と好調な伸びを記録し、成長ペースはわずかな鈍化にとどまった。
2023年9月までの3か月間における売上高は33億7000万ユーロ(36億ドル)に達し、通常の為替レートに基づいて15.6%増加である。これは、ヴィジブル・アルファ(Visible Alpha)の予測である14%増を上回る結果となった。
これに対し、エルメスのアクセル・デュマ(Axel Dumas)会長は次のようにコメント。
「第3四半期の堅調な業績は、エルメスのコレクションが世界中で高い評価を得ていることを反映したもので、アジアとアメリカでは依然として勢いがあります。第3四半期の堅調な業績は、世界中でエルメスのコレクションが好まれていることを反映しています。不透明な世界情勢の中、私たちは成長を支えるための投資とチームをこれまで以上に強化しています。」
国別に見ると、2023年9月末現在、すべての地域が堅調な業績を達成し、成長率は20%を上回っている。日本を除くアジアでは21%増、アメリカ20%増、フランスを除くヨーロッパ20%増、フランス22%増という結果に。また、日本での売上高は25%増を達成。エルメス・ジャパンは9月に創業40周年を迎えると共に、この好調な業績を祝福した。
アナリストたちはここ数週間、ラグジュアリーグッズのセクターの予想を引き下げている。今月初め、主要企業であるLVMHが発表した売上報告書によると、インフレと経済不安の高まりにより、買い物客は高級ファッションへの散財を控えているとのことだ。
しかし、1万ドルを超えるバーキンのようなハンドバッグを買う余裕のある消費者を対象とするエルメスは、そもそもその他ラグジュアリーブランドと差別化が出来ている。その為ライバル企業よりも経済の乱高下をうまく乗り切るだろういうと楽観的な予測がされている。