カーリー・クロス(Karlie Kloss)が英国のファッション・カルチャー誌「i-D Magazine」誌を買収

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モデル、投資家、実業家として活躍するカーリー・クロス(Karlie Kloss)が、英国のファッション・カルチャー誌「i-D Magazine」を買収することが明らかになった。

取引の財務条件は明らかにされていない。買収が成立すれば、クロスはi-D誌のCEOに就任し、現編集長であるアラステア・マッキム(Alastair McKimm)は、チーフ・クリエイティブ・オフィサー兼グローバル編集長に就任する。売却は、クロスが新たに設立し会長を兼任している会社、「ベッドフォード・メディア(Bedford Media)」を通じて行われた。

彼女の代理人は声明の中で、「クロスは、テクノロジーとファッション、メディア、カルチャーの交差点に深い情熱を持ち、デジタルと物理的な世界の相互接続性をどのように生み出すことができるかを考えている。」とコメント。

クロスがメディアを買収するのは今回が初めてではない。2020年末には投資家グループを率いて「W誌」を買収し、「バッスル・デジタル・グループ(Bustle Digital Group)」と出版社としての契約を結んでいる。また、2015年より、次世代を担う女性ITエンジニアの育成にも取り組んでおり、13〜18歳の女の子たちが無料でコーディングを学べる団体「コード・ウィズ・クロッシー(KODE WITH KLOSSY)」を設立。その他にも、慈善活動やスタートアップ企業への投資など、投資家、実業家として多面的な活動を見せている。

今回クロスが買収する「i-D Magazine」は、デザイナーで元『VOGUE』アートディレクターのテリー・ジョーンズ(Terry Jones)が1980年に創刊したファッション・カルチャー誌。ロンドンのパンク、ロック全盛期のエッジの効いたイメージ、ファッションとカルチャーのユニークな融合、新興カルチャーへの洞察でカルト的な人気を博してきた。

過去10年間、「i-D Magazine」は「ヴァイス・メディア・グループ(Vice Media Group)」の傘下にあったが、今年の5月にヴァイス・メディアが経営破綻し、連邦破産法第11条の適用を申請。その後6月に、ヴァイス・メディアは、フォートレス・インベストメント・グループ(Fortress Investment Group)、ソロス・ファンド・マネジメント(Soros Fund Management)、モンロー・キャピタル(Soros Fund Management)率いる投資家コンソーシアムによって3億5000万ドル(約528億円)で買収されている。