大手スポーツアパレルブランドのナイキ(Nike)は、パフォーマンス・ライフスタイル・ブランドの総合事業会社であるFitLabと提携し、今年後半にグループフィットネススタジオ「ナイキスタジオ(Nike Studios)」の開設を計画していることが、明らかになった。
まずは、カリフォルニアのウェストハリウッドとニューポートビーチに2店舗がオープンする。これらの店舗は、自宅ワークアウト用アプリのサポートをする場として活用されたり、ソーシャルフィットネスに関連した催しを行うイベントスペースとして使用されたりしていくそうだ。
ナイキスタジオのコンセプトは「次世代のグループフィットネス」と呼ばれ、ファンクショナルトレーニングとランニングに特化したワークアウトが提供される。
「NTS」と名付けられるインターバルとストレングスを組み合わせたナイキトレーニングスタジオのクラスでは、ウェイト、ケトルベル、ソリ、サンドバッグなどのファンクショナル器具を使用。プログラムは、3種類のワークアウトをローテーションするピリオダイゼーショナルトレーニングブロックに分かれており、各ピリオド終了後に進捗状況を評価することが出来る。
「NRS」と呼ばれるトレッドミルとフロアワークで構成されるナイキランニングスタジオのクラスでは、スプリント、キャパシティ、エンデュランスのワークアウトの一環として、有酸素運動にとどまらず、筋力、バランス、モビリティなどをターゲットとする。その中でもNRSペーススクリーンにソロやグループでのチャレンジが映し出され、没入感のあるユニークな体験が出来る仕掛けがあるようだ。
ナイキスタジオを使用する為には、月単位のメンバーシップへ入会する必要があるが、解約はいつでも出来るという。また、メンバーシップは現在1カ所でのみ利用可能だが、将来的にはどのスタジオでもワークアウトができる「オールアクセス・メンバーシップ」がリリースされる予定だ。
今回ナイキが提携した「フィットラボ(FitLab)」は、元々ハイブリッドフィットネスビジョンを拡大するために、デジタル製品や大衆参加型イベントと組み合わせた「コネクテッド・フィットネス・スタジオ」の計画を予告していた。同社は、その為に昨年1,500万ドルを調達している。また、フィットラボの共同設立者であるブライアン・カークブライド(Brian Kirkbride)は、以前ナイキで働いた人物で、「Nike+ Lab」や同社のアクセラレータープログラムを監督していた。
今年6月、ナイキは、ホリスティックフィットネスに特化した「ナイキ・ウェル・コレクティブ(Nike Well Collective)」を開始。ここでは、主に女性をターゲットとし、グローバルフィットネストレーナーや、ホリスティックフィットネス/ リプロダクティブヘルス業界の世界トップクラスの研究者、科学者、医療専門家、学者などと協力し、 身体、心、生活にイノベーション、専門知識、サービス、体験など、包括的なウェルネスをサポートを受けられる場を提供している。
また、同社は以前より「ナイキ・トレーニング・クラブ(Nike Training Club)」や「ナイキ・ラン・クラブ(Nike Run Club)」」などのワークアウトアプリに注力を注いできたが、昨年12月にはネットフリックスにワークアウトコンテンツの一部を提供することで、さらなるアクセスの拡大を図っていた。
ナイキの広報担当者はスタジオのオープンについて、「ナイキは、身体、心、生活全般にわたってイノベーション、専門知識、サービス、体験を提供することを約束します。その一環として、私たちは新しいトレーナーを世界中に配備し、ナイキのホリスティック・フィットネスの5つの柱である、ムーブメント、マインドフルネス、栄養、休息、つながりに投資しています。」と、述べた。