米国高級百貨店のノードストローム(Nordstrom)がオンライン・マーケットプレイスを開設

米国高級百貨店のノードストローム(Nordstrom)は、4月末に独自のオンライン・マーケットプレイスを開設した。

このマーケットプレイスでは、顧客が求める商品、ブランド、サイズの品揃えを充実させ、多角的な戦略で、ノードストロームでのショッピング体験をさらに魅力的にすることを目指す。また、オンラインでのショッピング体験も改善し、パーソナライズされた推奨事項と丹念なキュレーションを通じて、顧客が好みのブランドでの買い物を容易にしたり、好みに合う新たなブランドを見つける機会を提供していく。

このローンチについて、同社のデジタル&カスタマー・エクスペリエンス担当プレジデントのミゲル・アルメイダ(Miguel Almeida)は、声明で以下のように述べた。

「ノードストロームのデジタル・マーケットプレイスは、従来の卸売パートナーシップにとどまらず、オンラインでの品揃えを拡大する方法のひとつです。この未所有在庫モデルにより、私たちは最高のブランドをフルに表現し、お客様に提供する商品とサイズの幅を広げることができます。Nordstrom.comは当社最大の旗艦店であり、新規のお客様にも既存のお客様にも、より多くのシーンでより多くの選択肢を提供する機会を与えてくれます。」

「Nordstrom.comの目標は、何でも屋になることではなく、お客様がNordstrom.comを訪れるカテゴリーにおいて、市場で最も人気のあるブランドから、より幅広く、より深く、より新しいものを提供することです。 」

また、アルメイダは、同社がサイトを広く売り手に開放する代わりに、マーケットプレイスのブランド・パートナーを慎重に選定したことについても言及。

「マーケットプレイスのブランドパートナーは、私たちの幅広いマーチャンダイジング戦略の一環として、また、ノードストロームのお客様が私たちに期待される関連性とインスピレーションを、マーケットプレイスで感じていただけるように、私のチームがマーチャントと協力して慎重に選んでいます。」

今年ノードストロームのマーケットプレイスで取り扱われるパートナーブランドには、マルベリー(Mulberry)、アドア・ミー(Adore Me)、シンシア・ローリー(Cynthia Rowley)、ナトリ(Natori)など全16ブランドが名を連ねている。

その他、同マーケットプレイスの特徴として挙げられるのが、シームレスなショッピング体験だ。顧客は、このマーケットプレイスで、ノードストロームでの買い物と同じように、ロイヤルティ特典やカスタマーケアサポートなどのサービスが利用出来る。さらに、スタイリングやお直し、迅速で簡単な返品、ノードストローム・ノートの獲得まで、すべてがこれまで同社が実店舗とオンラインで導入してきたサービスと全てが連動されている。

ノードストロームの第4四半期決算説明会で、最高経営責任者(CEO)の エリック・ノードストローム (Erik Nordstrom)は、「オンライン・パーソナライゼーション機能を強化している」ことを述べ、今後の更なるEコマースの推進に加え、オフプライス事業にさらに集中する計画を明かした。また、昨年はノードストローム・ラックを19店舗新規オープンし、今年はさらに22店舗のオープンを計画しているとも語った。

近年、米国の大手百貨店メイシーズ(Macy’s)や、スーパーマーケットのウォルマート(Walmart)、マイケルズ(Michaels)などの他の大手小売企業も、サードパーティ・マーケットプレイスを開設している。

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