5月7日(現地時間)、スイスの高級宝飾品大手のリシュモン(Richemont)は、イタリアのハイジュエリーメゾン、ヴェルニエ(Vhernier S.p.A.)の100%を非公開で買収したことを発表した。
ヴェルニエは、1984年にイタリアのヴァレンツァで設立された。同社は、2001年にトラグリオ家によって買収され、現在はミラノに本社を置く。
ヴェルニエのジュエリーデザインは、人体の曲線や現代彫刻の本質的なフォルムからインスピレーションを得て、大胆な彫刻的フォルムや人間工学に基づいたフォルムを作り出している。現在リシュモンが擁している、カルティエ(Cartier)やヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)のようなハイジュエリーメゾンとは一線を画しており、伝統的な貴金属や宝石と、チタン、ブロンズ、黒檀などの型にはまらない素材との珍しい組み合わせが特徴だ。
全てのジュエリーは、卓越したジュエリー製造の街として知られるヴァレンツァで手作業で丹念に作られ、最高レベルの職人技と品質を保証。販売先は主に、ヨーロッパとアメリカのラグジュアリー品やブランドを取り扱うブティックや一流セレクトショップである。
ヴェルニエはまた、ジュエリーと並行して、イタリアの伝統的な銀食器にこだわったホームデコレーションブランド、「De Vecchi Milano 1935」も運営している。
リシュモンのヨハン・ルペール(Johann Rupert)会長は、「ヴェルニエの才能あるチームをリシュモン・ファミリーに迎えることができ、大変嬉しく思います。私たちは、繁栄するブランドジュエリー市場において、この卓越したメゾンの可能性をフルに発揮するために共に働くことを大変楽しみにしています。」と声明でコメント。
また、ヴェルニエのカルロ・トラグリオ(Carlo Traglio)会長とマウリツィオ・トラグリオ(Maurizio Traglio)最高経営責任者は、「私たちは、メゾン・ヴェルニエが、デザイン・ジュエリーの確固たるリーダーであるリシュモンの一員となることを嬉しく思います。リシュモンの管理、専門知識、慎重な育成のもとで、私たちの個性的なジュエリー・メゾンが花開くことを確信しています。」と述べた。