ティファニーが250セット限定の初のNFTコレクション「NFTiff」を発表

世界一有名なブルーボックスがメタバース市場へ参入する。

ニューヨーク発のラグジュアリージュエリーブランドでありティファニー(Tiffany & Co.)が、NFT市場へ参入し、初のNFTコレクション「NFTiff」を発売することと発表した。

このNFTコレクション「NFTiff」はティファニーの特設サイト(https://nft.tiffany.com/) で、アメリカ時間の8月5日午前10時から取扱が開始予定。価格は30イーサリアム (8月1日時点のレートで約51,000ドル)で、250セット限定で販売され、1人最大3セットまで購入することができる。

A Tiffany Cryptopunk pendant. COURTESY/TIFFANY&CO.

 

ティファニーは前日の2022年7月31日よりツイッター上で、同社のシグネチャーであるブルーボックスからLarva Labが発行しているNFTシリーズ「クリプトパンクス(CryptoPunks)モチーフのジュエリーが出てくる動画を投稿し、NFTコレクションの発売を匂わせていた。

 

このコレクションはブロックチェーン技術のイノベーターであるChain(チェーン)社とパートナーシップを結び、NFTiffはLarva Labが発行しているNFTシリーズ「クリプトパンクス(CryptoPunks)」の所有者を対象に考案されたもの。

「クリプトパンクス(CryptoPunks)」の所有者は、自身のCryptoPunksにインスパイアされたティファニーのカスタムペンダントを制作でき、ティファニーのデザイナーが、クリプトパンクスのNFTアートをもとに、宝石やダイヤモンドを使用してペンダントをカスタムデザインする。ペンダントは購入者へ2023年初頭に発送を予定しており、ペンダントデザインのデジタルレンダリングと鑑定書を受け取れる。

 

同社は数ヶ月間の間Web3への参入を徐々に進めていたと見られる。

今年の3 月に現代芸術家のトム・サックス氏(Tom Sachs) から Okapi NFT を購入し、初めて NFT 分野に参入した。伝えられるところによると、ティファニーはこの NFTを380,000ドルで購入し、それ以来、同社のTwitter のプロフィール写真として使用している。

COURTESY/TIFFANY&CO.

 

また翌月4月のエイプリルフールには、限定版金貨である 「TiffCoins」 を発表。純金のコインは合計 499 枚の限定生産で、個別に刻印が施されていた。

同社のウェブサイトには「私たちは独自の暗号通貨を立ち上げたわけではないが、これらの本物の限定リリースの18kのゴールドコインは、私たちのティファニーマネーの現代版であり、ティファニーの歴史を祝福するものである。」と伝えた。

また同じく4月に、ティファニーのエグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるアレクサンドル・アルノー(Alexandre Arnault)氏がツイッター上で、自身が所有するクリプトパンクスのNFTアートを再現したペンダントをツイッターに投稿した。

アレクサンドル氏がペンダントを初公開した2日後に「クリプトパンクスの所有者を対象に、カスタムメイドのペンダントを製作するべきですか?」と題したアンケートをツイッターで実施したところ、4431票のうち80.3%が「YES」と回答した。

 

今回初となるNFTコレクションの「NFTiff」は、アレクサンドル氏によるこの投稿に対し、フォロワーからの高い反応があったことを受けて、チェーン社のCEOがティファニーに呼びかけたことにより作成が実現したものだ。

プロダクト & コミュニケーション部門エグゼクティブ ヴァイス プレジデントのアレクサンドル・アルノー氏は『「NFTiff」の発売を発表できることを非常に嬉しく思っています。このデジタル体験を通じて、クリプトパンクスをティファニーのカスタムジュエリーデザインに変えるという貴重な機会をお客様に提供することができるのです。』と語った。

また、チェーン社のCEO、ディーパック・タプリャル (Deepak Thapliyal)氏は、「CryptoPunksの所有者として、ティファニーとのパートナーシップはNFTを持つ既存のコミュニティを強化するだけでなく、新しいコレクターにとってもアクセスしやすい方法になるのではと考えました」と話している。