アメリカのファッションデザイナー、トム フォード(Tom Ford)が、約13年間に渡り続けてきた自身の名を冠したファッションレーベル「トム フォード(Tom Ford)」を去ることが発表された。
4月26日(現地時間)、トム フォードは2023年フォールコレクションをサプライズで公開した。レーベルは、昨年11月にエスティー ローダー(Estée Lauder)に、同社の史上最高額となる28億ドル(約3900億円)で買収されており、その際にフォードは2023年末までクリエイティブリードとして留まるとされていた。しかし、予定していたよりも随分早い2023年4月の時点で、彼がブランドを去るという決断が伝えられた。
本日発表された2023年フォールコレクションは、フォードの初期の作品に敬意を表し、彼の最も象徴的なデザインを再編集して製作されたアーカイブコレクションとなる。コレクションには、2012年秋のアカデミー賞でグウィネス パルトロウが着用した印象的な白いケープ付きのガウン、2016年春コレクションで披露したメタリックカラーブロックのボディコンドレス、2020年春のThe Critics Choice Awards(放送映画批評家協会賞)でゼンデイヤが着用した胸当てなどのリメイクが含まれていた。
公開された3本のキャンペーンビデオは、スティーブン クライン(Steven Klein)によって撮影されたもので、アイコニックでミステリアスな仕上がりである。ビデオの中でモデルたちは、ガラスのショーケースの中を歩きながら、デザイナーのフォードが指揮を執る動きに合わせてマネキンのようにポージングをとる。その中には、カーリー クロス(Karlie Kloss)、ジョアン スモールズ(Joan Smalls)、カレン エルソン(Karen Elson)、アンバー ヴァレッタ(Amber Valletta)といったブランドのデビュー以来、フォードと一緒に仕事をしてきた有名モデルたちの顔ぶれが揃った。
フォードにとって最後となるコレクションは、彼のデザインがいかに多作で影響力のあるものであったかを証明している。
トム フォード2023年フォールコレクションは、今年の秋に発売を予定。