2月9日(現地時間)、トミーヒルフィガー(Tommy Hilfiger)はニューヨークファッションウィークで2024年秋冬コレクションを発表した。
同ブランドは2022年秋冬コレクション発表以降、ニューヨークファッションウィークへ参加を行っておらず、今回のショーは2年ぶりの開催となった。
ヒルフィガーがショー会場に選んだのは、ニューヨークを象徴する場所であるグランドセントラル駅構内のグランド・セントラル・オイスター・バー(Grand Central Oyster Bar)。トミーヒルフィガーが手がける”ニューヨーク・モーメント”を観ようと、Vogueのアナ・ウィンター(Anna Wintour)や俳優のシルヴェスター・スタローン(Sylvester Stallone)、女優のケリー・ラザフォード(Kelly Rutherford)、Twiceのナヨン(Nayeon)、ラッパーのセントラル・シー(Central Cee)などの、豪華な顔ぶれが駆けつけた。
アメリカン・プレッピーを世界に広めたトミーヒルフィガーは、この夜、ブランドが最も得意とするアメリカン・プレップ&コンテンポラリーなスタイルを披露した。
オープニングのルックは、ゆとりのあるシンプルなシャツにワイドレッグのベージュのスラックス、野球帽とスニーカーという組み合わせで登場。それ以降も、メンズ、ウィメンズ共にオーバーサイズのシルエットが続き、典型的なアメリカン・スタイルとストリートスタイル融合がワイドパンツ、バギーニット、過剰なレイヤリングなどで表現される。
ウィメンズでは、黒のニットや、ロゴ入りのベースボールジャケット、綺麗めなジャケットにプリーツのミニスカートとニーハイのレザーブーツが合わせられ、若々しくも気品溢れる女性らしい雰囲気に。ゆったりとした大胆なストライプ柄のニットには、長いニットマフラーがアクセントに巻かれ、ジャンパーにキャップ、スニーカー、ショルダーバッグが組み合わされていた。
こうした組み合わせによって、個性的でありながらもトミーヒルフィガーならではのアメリカン・プレッピーなムードが際立ち、コレクション全体のバランスを取りながら、新たなエッセンスを注いでいく。
ショーのフィナーレでは、ジョン・バティステ (Jon Batiste)がヒルフィガーと共にランウェイに登場し、ヒット曲「Freedom」の衝撃的なパフォーマンスを披露し、会場を大いに沸かせた。グラミー賞受賞アーティストである彼は、ゲストとダンスを踊り、アナ・ウィンターに美しいセレナーデを歌い、さらには家具の上に登って会場の隅々まで魅了した。
ストリートファッションとクラシックなプレップという対照的なスタイルを見事にとらえ、ヒルフィガーがいかに両方の美学からインスピレーションを得ているかを示した2024年秋冬コレクション。アメリカンファッションのエッセンスを代表するブランドとして、まさに「アメリカン・スピリット」を体現し、完璧に凝縮したショーだった。
なお、同ブランドは、昨年第3四半期にブランドの収益が4%増の12億米ドルを達成。トミーヒルフィガーがラルフ・ローレンに次いで、アメリカで最も成功したデザイナーの一人であることを証明している。
トミーヒルフィガー2024年秋冬コレクションの全ルックは以下のギャラリーから。
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