1月25日(現地時間)、オランダのファッションブランドであるヴィクター&ロルフ(VIKTOR & ROLF)は、パリのインターコンチネンタル パリ ル グランで2023年春 クチュールコレクションを行った。
かねてよりヴィクター&ロルフは型にはまらない挑戦的なアプローチや、コンセプチュアル且つエレンガトなコレクションを展開していたが、今回は更なるユーモアやミステリアスを感じるランウェイを発表。
ショーは春の訪れを感じる柔らかいパステルカラーのチュールドレスから始まったが、その光景は段々と「マリーアントワネットが不思議の国に迷い込んだ」かのようななんとも奇妙なものになっていく。
あるドレスは体から飛び散ったように見えたり、モデルとドレスが直角に衝突したかのように水平前方に倒れたり。 またあるドレスは、その3分の1が完全に逆さまになって腰の上に置かれ、残りはモデルから2歩くらい離れた位置にあるように見えるというものだった。
今回のショーでブランドは、これまでの伝統的で親しみやすいドレスを「どのように着るべきか」を問いかけると同時に、衣服の下のコルセットを露出させることで脱構築のアイデアを大胆にも演じてみせた。オーディエンスの視覚を惑わせ、日常の「ノーマル」を打ち破ったこれらの遊び心は、一つ一つのピースに更なる魅力的なシルエットを生み出していた。