11月8日(現地時間)、米デトロイトを拠点に急成長を遂げるオンラインマーケットプレイス、ストックX(StockX)は、経営体制の刷新を発表した。
現CEOのスコット・カトラー(Scott Cutler)が2024年12月31日をもって退任し、翌年1月1日からは共同創業者のグレッグ・シュワルツ(Greg Schwartz)が新CEOとして会社を率いることが決定。カトラーは今後もアドバイザーとしてStockXに貢献し、シュワルツと共に年内の引き継ぎを円滑に進める予定である。
ストックXは、スニーカー、アパレル、アクセサリー、エレクトロニクス、トレーディングカードなど、多岐にわたるカテゴリーでバイヤーとセラーを繋ぐプラットフォームであり、2016年の創業からわずか数年で急成長を遂げてきた。
グレッグ・シュワルツ(Greg Schwartz)は、当時、ダン・ギルバート(Dan Gilbert)、ジョシュ・ルーバー(Josh Luber)、クリス・カウフマン(Chris Kaufman)と共にストックXを創業し、以降COOとして製品・技術やグローバルオペレーション、マーケティングを統括してきた。彼のリーダーシップの下、同社は製品機能の革新、顧客との関係強化、ビジョンの浸透など、多岐にわたる成果を達成出来た。
CEO就任にあたりシュワルツは次のようにコメント。
「共同創業者として、様々な機能で素晴らしいチームと共に仕事をしてきましたが、COOとしての役割に加え、これ以上に光栄な役割はCEO以外にはありません。2016年にデトロイトでビジネスを立ち上げた瞬間から、特別なものを築いていると感じており、ここまで成長してきたことは最も誇りに思う成果の一つです。スコットという才能を引き寄せ、そのリーダーシップを享受できたことに感謝しています。」
「ストックXの次なる成長段階では、ブランドの成長と製品イノベーションにさらに注力し、最高のカスタマーエクスペリエンスを提供して、グローバルなスケールでの成長を続けていく所存です。」
また、現CEOのカトラーは2019年に就任して以来、ストックXの急成長や新市場への拡大を牽引し、パンデミックという困難な状況でもリーダーシップを発揮してきた。カトラーは、創業者が再び指揮を執る体制を目指し、次の成長段階に向けたリーダーシップチームを構築してきた。そして現在、その準備が整ったことから、シュワルツへのスムーズな引き継ぎを進めている。
「グレッグほどこの役割に適任な人材はいません。彼は最初から私のパートナーとしてビジネスを拡大し、運営を前進させ、ブランドの地位を強化するために共に働いてきました。初期投資家でありアドバイザーとして、CEOに就任することは私にとって大きな区切りとなり、この5年間で成し遂げたことに大きな誇りを持っています。グレッグが私たちの始めた仕事を引き継ぎ、ストックXを次のレベルに引き上げることに全幅の信頼を寄せています。」とカトラーは語る。
さらにストックX取締役会のメンバーであり、指名・ガバナンス・インパクト委員会の委員長であるステイシー・ブラウン-フィルポット(Stacy Brown-Philpot)は、「取締役会を代表して、この5年間にわたるスコットの貢献に感謝を表します。彼の在任期間中、オペレーションの改善を進め、競争の激しい市場において同社のリーダーシップの位置を確立しました。グレッグはまさにCEOにふさわしい人物であり、創業者としての情熱を持って次の章を力強く切り開いていくでしょう」と声明で述べた。
ストックXはこれまで、リアルタイムデータによる動的価格設定により、市場価値に基づいた公正な取引環境を構築してきた。シュワルツのリーダーシップの下、ヨーロッパやラテンアメリカ、アジア市場での成長を図り、グローバルでのユーザー層をさらに拡大しながら、「デトロイト発のグローバルブランド」としての地位を確立することが期待されている。