12月18日(現地時間)、バレンシアガ(Balenciaga)はテキサス州オースティンに初となる直営店舗をオープンした。この店舗は、オースティンの複合用途型都市センター「ザ・ドメイン(The Domain)」内に位置し、店内にはメンズ・ウィメンズのプレタポルテ、シューズ、バッグ、アクセサリーなど、同ブランドの最新コレクションが豊富に取り揃えられている。
ザ・ドメイン内にはすでに、ディオール(Dior)、グッチ(Gucci)、ルイ ヴィトン(Louis Vuitton)、ティファニー(Tiffany & Co.)など名だたるブランドが集っているが、新たに加わったバレンシアガはその存在感を一層際立たせる。
近年のバレンシアガの店舗で採用されている「Raw Architecture」コンセプトを取り入れたデザインは、建物の構造的な美しさを引き立てると同時に、都市の景観や文化との調和を意識したものだ。外観は、ガラス、ポーセリン、クォーツなどを使用し、オースティンならではの南西部の風景を表現。また、内装には地域特有の砂や石に着想を得たグレーのトーンが広がり、モダンでありながら温かみを感じさせる空間が演出されている。
内部は、ブラッシュ仕上げのスラブや打設コンクリートの床にカーペットが埋め込まれ、壁面にはパティーナ加工のコンクリートや炎の痕跡が残る熱加工スチール、スモークガラスが用いられている。また、オープンな天井は、グリッドや露出した照明、技術的な設備がそのまま見える仕様で、工業的な美学を体現したものに。エイジドスチール製のテーブルや吊り下げ式パイプラックが配置され、倉庫を彷彿とさせるインダストリアルな雰囲気に仕上げられている。
さらに、最新技術を駆使した高解像度スクリーンや、柔らかなレザーシート、ストリートに面したライトボックスが空間に対比的な温かみを加え、冷たいトーンの内装と対照的なアクセントが、顧客を魅了する没入感を生み出している。
なおバレンシアガは、先日、上海の興業太古匯ショッピングモールに10,000平方フィートを誇る最大級の店舗をオープンさせ、中国国内で54店舗目の展開を遂げたばかりだ。また9月初旬には、ニューヨークのソーホー地区に新たな米国旗艦店をオープンさせている。