2月18日(現地時間)、フランスのファッションブランドであるアミ パリス(Ami Paris)が、ブランド史上最大規模となる旗艦店をパリのマレ地区にオープンした。このエリアは、クリエイティブで活気に満ちた街並みが広がり、イザベル マラン(Isabel Marant)、マーガレット ハウエル(Margaret Howell)、アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)といった人気ブランドが軒を連ねるファッションの中心地の一つだ。ファッション、アート、デザインが融合するこの新店舗は、アミ パリスの成長戦略を象徴する重要な一歩となる。
ブランドの成長を象徴する600平方メートルの空間
新店舗は、96 Rue de Turenneに位置し、600平方メートルにわたる広大なスペースを誇る。内装デザインを手がけたのは、Ami Parisと長年にわたり協業してきた建築デュオ、オリヴィエ・マルティ(Olivier Marty)とカール・フルニエ(Karl Fournier)率いるStudio KO。
プロダクトと空間のバランスを重視した空間は、過度な装飾を排した洗練されたデザインが特徴的だ。店内には砂岩(Euville stone)、木材、レザーなどの温かみのある素材がふんだんに使われ、中央にはミラー仕上げの壮大な階段が設置されている。2階にはプライベート試着室があり、また、メンズ・ウィメンズの枠を超えた自由なディスプレイが、ブランドのジェンダーレスなアプローチを反映している。

新たなカテゴリーとサービスの展開
今回の旗艦店では、ファッションアイテムだけでなくホームウェアの展開もスタートした。さらに、店内には有名デザイナーによる家具やアート作品も展示され、シャルロット・ペリアン(Charlotte Perriand)やジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé)のデザインピースが並ぶ。
また、アミ パリスは、持続可能な取り組みの一環として、「Ami For Ever」プログラムを導入。顧客は、不要になったブランドのアイテムを持ち込むことで、オンラインで使用可能なバウチャーと交換できる仕組みだ。
一方で、アジア市場では展開しているアミカフェは、今回のパリ旗艦店には導入されていない。パリにおいては、ファッションと顧客体験により一層注力する方針を取っているようだ。
アミ パリスのグローバル戦略と新旗艦店の意義
この新店舗のオープンにより、アミ パリスはフランス国内での存在感をさらに強化すると同時に、世界76店舗を展開するブランドとしてのグローバルな成長を加速させる。ブランドの売上構成も変化しており、ホールセールの割合が縮小する一方で、直営店とECが拡大している。この新たな旗艦店は、アミ パリスの成長を象徴するだけでなく、ブランドのビジョンとパリの活気あふれるエネルギーを体現する空間となるだろう。

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