フランスを代表するラグジュアリーブランド、ルイ ヴィトン(Louis Vuitton)は、このほど、スペインの名門クラブ「レアル・マドリード(Real Madrid)」と公式パートナーシップ契約を締結した。今年2月頃からささやかれていた提携の噂が、ついに現実のものとなる。対象は男子・女子のサッカーファーストチームおよび男子バスケットボールチームであり、選手たちが遠征や公式イベントで着用するフォーマルウェア一式を、ルイ ヴィトンが手がける。
ルイ ヴィトンがアスリート向けにトータルルックを提供するのは今回が初めての試みだ。スーツ、シューズ、アクセサリーからトラベルラゲージまでを含むコレクションは、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)がデザインを監修。機能性と快適性、そしてメゾンらしいエレガンスが融合した仕上がりとなっている。各アイテムにはブランドの象徴であるモノグラム・キャンバスや、クラブカラー、選手名を刻印できるチャームがあしらわれており、トラベルアイテムにはホライゾン55、キーポル、クリストファー・バックパックなどがラインナップされる。
今回の提携は、ルイ ヴィトンがこれまで進めてきたスポーツ領域への本格的な進出の一環である。過去には、FIFAワールドカップの優勝トロフィーケース制作や、NBA、F1、アメリカズカップなど、さまざまなスポーツと関わりを持ってきたが、クラブチームとのパートナーシップは新たなステージだ。
ルイ ヴィトンの会長兼CEOであるピエトロ・ベッカリ(Pietro Beccari)は次のように述べている。
「数々の勝利の歴史を誇り、今なお世代を超えてインスピレーションを与え続けるクラブをサポートできることを誇りに思います。ルイ ヴィトンとレアル・マドリードは、それぞれの分野でトップに立つ価値観、卓越性へのたゆまぬ探究心、革新性、そして自己改革の精神を共有しています。」
一方、レアル・マドリードの対外担当ディレクターであるエミリオ・ブトラゲーニョ(Emilio Butragueño)もこの提携について次のようにコメントしている。
「レアル・マドリードにおいて、卓越性こそがトップに居続けるための本質的な道であると捉えています。この哲学は、ファッション業界でアイコニックな存在であるルイ ヴィトンにも共通しています。私たちはともに時を超え、永続的なレガシーを築くだけでなく、それぞれの業界を超えて世界にインスピレーションを与えるという責任を共有しているのです。」
なお、今回のコレクションは一般販売の予定はないものの、ルイ ヴィトンの「モン・モノグラム」サービスを利用することで、ファンがクラブカラーやイニシャルを取り入れたパーソナライズを体験することが可能だ。プロダクトとしての希少性だけでなく、体験価値という観点からも、現代のラグジュアリー像を再定義する提携となっている。
今後も、ラグジュアリーブランドとスポーツの関係は、さらに多様な形で進化していくに違いない。
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