6月16日(現地時間)、アメリカの高級デパート「ノードストローム(Nordstrom)」は、ニューヨーク・ブルックリンに初のサービス拠点型ストア「ノードストローム・ローカル・ウィリアムズバーグ(Nordstrom Local Williamsburg)」をオープンすることを発表した。オープン日は、2025年6月26日。ウィリアムズバーグのノース7丁目154番地に誕生するこの新拠点は、地域密着型の約3,000平方フィートのスペースで、買い物だけでなく、日常に寄り添う便利なサービスを提供することにフォーカスしている。
ノードストロームの店舗部門プレジデント、ファニャ・チャンドラー(Fanya Chandler)は、「ニューヨークは当社にとって最も重要なマーケットのひとつです。ウィリアムズバーグに拠点を設けることで、お客様のライフスタイルにより近い距離で、パーソナライズされたサービスをお届けできることを楽しみにしています」と語る。
“買わない”場所の魅力、都市型サービス拠点という提案
このノードストローム ローカルは、商品の販売を主目的とせず、消費者がオンライン注文を受け取ったり、洋服のリフォームや返品をスムーズに行ったりといった、ショッピング体験をサポートするサービス拠点というスタイルが特徴である。今回の新店舗では以下のようなサービスが展開される:
- オンライン注文のピックアップ(Nordstrom.com、NordstromRack.com)
- 簡単な返品手続き(ノードストローム/ノードストロームラック)
- 洋服のお直し(他ブランドの商品も対応)
- ギフト包装(ノードストローム商品は無料、それ以外は有料)
- 衣類の寄付受付(寄付品はHousing Worksを通じて地域支援に活用)
- BEAUTYCYCLE(使い終わったコスメ容器を無料回収)
なお、すでにマンハッタン内では、ウェストビレッジとアッパーイーストサイドに店舗を展開しており、ウィリアムズバーグはニューヨーク市内で3店舗目となる。都市部のライフスタイルに合わせて購入からサービスへとシフトする同社の姿勢は、今後のリテールのあり方にも一石を投じそうだ。
また、利便性とサステナビリティを兼ね備えたこの新サービス拠点の登場は、Z世代やミレニアル世代の買わない美学とも共鳴する。ニューヨークにおけるリテールの新潮流を象徴する試みとして注目しておきたい。
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