9月17日(現地時間)、フランスのラグジュアリー・コングロマリットのケリング(Kering)は、フランチェスカ・ベレッティーニ(Francesca Bellettini)をグッチ(Gucci)のプレジデント兼最高経営責任者(CEO)に任命したと発表した。ベレッティーニはケリングのCEO、ルカ・デ・メオ(Luca de Meo)の直属として、新体制の下でブランドを率いることになる。
ルカ・デ・メオは声明で「この重要な時期にあたり、私はよりシンプルで明確な組織を構築し、最高の人材がメゾンを前進させる仕組みを整えたいと考えています。グッチは当社グループの旗艦であり、最大限の集中力を注ぐべきブランドです。フランチェスカは業界で最も経験豊富で尊敬されるプロフェッショナルの一人であり、ブランドを本来あるべき地位へ回復させるために必要なリーダーシップと完璧な実行力を発揮してくれると確信しています」と述べ、変革への期待を示した。
新CEOに就任したベレッティーニは「世界で最も象徴的なラグジュアリーメゾンの一つであるグッチを直接率いる役割を担わせていただけることを、心より光栄に存じます。革新的で新鮮な視点を持つルカ・デ・メオのリーダーシップの下で、グッチの新たな挑戦に取り組めることを楽しみにしています。そして常に尊敬してきたデムナと共に、グッチチーム全体と挑戦に臨めることに胸が高鳴っています」とコメントしている。
今回の発表に伴い、ジャン=マルク・デュプレ(Jean-Marc Duplaix)は引き続きケリングのグループCOOを務める一方、ケリング副CEO職は廃止されるなど、組織の簡素化が進められる。
ベレッティーニはこれまで、グッチ(Gucci)やボッテガ ヴェネタ(Bottega Veneta)での経験を経て、2013年にサンローラン(Saint Laurent)のCEOに就任。その後、2023年にはケリング副CEO(ブランド開発担当)としてグループ全体の成長を支えてきた人物だ。投資銀行からキャリアをスタートさせ、プラダグループ(Prada Group)やヘルムート ラング(Helmut Lang)でも経営に携わった実績を持つ。
グッチは近年の業績低迷から回復を目指す中で、ケリングにとって最重要ブランドとしての立て直しが急務とされている。今回のトップ交代は、まさに再生への第一歩といえるだろう。
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