2月2日(現地時間)、ニューヨークを拠点とするラグジュアリー・リセール企業「マディソン・アベニュー・クチュール(Madison Avenue Couture)」は、2025年に前年比40%超の売上成長を記録したことを発表した。創業16周年という節目の年におけるこの成果は、同社史上でも最も力強い成長の一つであり、ラグジュアリー・リセール市場における存在感を改めて示すものだ。
信頼関係に支えられた循環型ビジネスモデル
マディソン・アベニュー・クチュールの成長を支える中核にあるのが、長年にわたって築かれてきた顧客との信頼関係である。同社のビジネスの多くは、購入、販売、委託を継続的に行う既存顧客によって構成されており、慎重さ、透明性、成果を重視した循環型の関係性が特徴だ。顧客が自らの希少なラグジュアリーピースのキュレーション、真贋鑑定、価値最大化を同社に委ね続けている点は、ブランドに対する高い信頼の表れといえる。
エルメスを軸に進化してきた専門性
また、2010年2月1日の創業以来、マディソン・アベニュー・クチュールはエルメス(Hermès)のハンドバッグにおけるリセール分野の専門企業として事業を展開してきた。エルメスが新たなスタイルを投入し、価格や流通の在り方を変化させる中でも、同社は市場動向に柔軟に対応してきた。
現在では、米国内でも最大級のエルメス・バーキンおよびケリーのオンラインコレクションを有し、その他のエルメス製品、シャネル(Chanel)のハンドバッグ、ブランド・ファインジュエリーまで幅広く取り扱っている。
ニューヨークとパームビーチで拠点を拡張
さらに、持続的な成長と長期的な戦略を見据え、2025年3月にはマンハッタンのビリオネアズ・ロウに新オフィス兼ショールームを開設。拡大するチームとオペレーションを支えるインフラを強化した。
同月には、フロリダ州パームビーチの38 Via Miznerに初のリモート・ショールームもオープン。ローカルおよび国際的な顧客に向けた新たな拠点として、オムニチャネル戦略とパーソナライズされたラグジュアリー体験を一層深化させている。
創業者兼CEOのジュディ・テイラー(Judy Taylor)は、2025年を次のように振り返っている。
「昨年は私たちにとって本当に変革的な一年でした。創業16周年を迎えながら、40%を超える売上成長を達成し、ニューヨークでの拠点拡大、そしてパームビーチ・ショールームの開設を実現できたことは、非常に意義深い出来事です。何よりも、長年にわたり私たちとともに購入、販売、委託を続けてくださる顧客の皆さまの信頼とロイヤルティを反映した結果だと感じています。」
市場拡大が後押しするラグジュアリー・リセールの成長
こうした成長の背景には、ラグジュアリー・リセール市場そのものの構造的な拡大がある。近年は「新品の代替」としてではなく、資産性と循環を前提にリセールを選択する動きがラグジュアリー領域でも顕著になっている。ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)によれば、セカンドハンドのラグジュアリー市場は2025年に推定500億ユーロ規模まで拡大しており、一次市場の成長が鈍化する局面においても存在感を高めているという。
また、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)とヴェスティエール・コレクティブ(Vestiaire Collective)の共同レポートでは、セカンドハンド市場は年率約10%で成長し、そのスピードは一次市場の約3倍に達すると分析されていることから、リセールが一過性のトレンドではなく、消費者の購買行動として定着しつつある実態が浮き彫りになった。さらに、スレッドアップ(ThredUp)の「Resale Report 2025」でも、米国のセカンドハンド・アパレル市場は2024年に14%成長しており、リセール需要の底堅さが確認されている。
次なる展望として、2026年に向けてマディソン・アベニュー・クチュールは中核事業の強化に加え、新市場の開拓や新たな商品カテゴリーへの拡張を視野に入れている。規律ある成長戦略と強固な事業基盤を背景に、同社は高水準のサービスとキュレーションを維持しながら、さらなる事業拡大を目指す構えだ。
テイラーは今後について、「マディソン・アベニュー・クチュールは、勢いと自信、そして明確なビジョンをもって次の章へと進みます。私たちはラグジュアリー・リセールの未来を形づくりながら、卓越性の基準を打ち立て続けていきます」と述べている。
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