元英国版Vogue編集長のエドワード・エニンフル(Edward Enninful)がメディアとエンタメの新会社「EE72」を設立

エドワード・エニンフル(Edward Enninful)

2月17日(現地時間)、元英国版ヴォーグ(Vogue)編集長のエドワード・エニンフル(Edward Enninful)が、新たなグローバルメディア&エンターテインメント企業「EE72」の設立を発表した。これまでファッションとメディアの分野で革新的なビジョンを打ち出してきたエニンフルにとって、新たな挑戦の幕開けとなる。

EE72は、現代のカルチャーシーンにおける多様なストーリーテリングのニーズに応える形で誕生。その事業内容として、メディアとエンターテインメントの分野において、「変革をもたらすコンテンツ、没入型の体験、画期的なプロダクト」を生み出すことを掲げている。

エドワード・エニンフルは共同創設者兼チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)を務め、共同創設者兼CEOには彼の妹のアクア・エニンフル(Akua Enninful)が就任。

「EE72は、私がキャリアを通じて築いてきた基盤の自然な延長線上にあります。ここでは、クリエイティビティがあらゆる境界を超え、多様な声がただ存在するだけでなく、リードしていく場を創り上げます。我々の使命は、お互いの世界の見方や理解の仕方を変革し、文化やコミュニティの架け橋となることです」とエニンフルは語る。

Akua Enninful as co-founder and CEO
アクア・エニンフル(Akua Enninful), Photographer: German Larkin

多様性を軸に、新しいストーリーテリングの形を提示

EE72のコアとなるのは、オーセンティックなストーリーテリングとボーダーレスなクリエイティビティだ。同社は、業界の既成概念にとらわれず、多様な声を中心に据えた新たなメディア体験を提供することを目指し、メディア、エンターテインメント、テクノロジーを横断しながら、文化をつなぐプラットフォームを築いていく。

エニンフルは、18歳でファッション誌「i-D」のファッションディレクターに就任したことからファッション業界でのキャリアをスタート。その後、英国版ヴォーグ(British Vogue)の初の黒人編集長に就任し、ヨーロッパ担当編集ディレクターを務めるなど、ファッションメディア界において歴史的な役割を果たしてきた。

英国版ヴォーグでは、紙媒体とデジタルの両面で新たな成長を実現。多様性を重視した編集方針が評価され、大英帝国勲章(OBE)を受章した。2024年2月号をもって、英国版ヴォーグ編集長は退任したが、その後は、コンデナスト(Condé Nast)本社にて、ヴォーグの「グローバル・クリエイティブ&カルチャー・アドバイザー」を担っている。

新たに始動したエニンフルが率いるEE72は、コンテンツ制作において先進的なテクノロジーの活用も視野に入れ、デジタルメディア、ストリーミング、インタラクティブな体験を通じて、新たなエンターテインメントの形を提案することが期待される。ファッション、アート、音楽、映画など、多岐にわたる分野とコラボレーションしながら、新たな視点を提示する場となるだろう。

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