1万人のインスタグラムフォロワーで月に約40万円稼ぐインフルエンサー達のリアル

インスタグラムを何気なく使っているユーザーにとって、インスタグラムで収益を得られると聞いてもその方法というのは全く想像がつかないかもしれない。

しかし実際にインスタグラムドリームは実在する。

アメリカのデジタルマーケティング企業 ハイプオーディター(HypeAuditor)社が2021年に1,865人のインフルエンサーを対象に行った調査結果によると、全体の約50%のインフルエンサーがインスタグラムを通じて収益を得ており、平均で稼ぐ金額は月に約2,970ドル(37.8万円)であった。

更にフォロワー数でその収益の平均値を見てみると、フォロワー数が千人から1万人のアカウントを持つマイクロインフルエンサーらは、月に平均1,420ドル(約18万円程度)、フォロワー数が100万人を超えるアカウントのメガインフルエンサーらは月額約15,356ドル(約195万円)の収益を得ているという結果だ。

また、コロナウイルスというパンデミックが世界中に蔓延してからというもの、ブランドや企業は更にオンラインでの売り上げとソーシャルメディアマーケティングに注力を注ぎ始め、それに伴いインフルエンサーの需要というのも以前と比較し47%高まったとされている。

毎日会社に通勤しフルタイムで働く事なく、自宅でブランドから送られてきた最新のファッションやビューティー、ライフスタイルのプロダクトに関するコンテンツ製作し、自身のソーシャルメディアチャンネルで発信するのが仕事というのは、誰もが夢見る理想的な働き方の1つだろう。

Getty Image: Ivan Pantic

しかし、フォロワー数が多ければ収入に繋がる訳ではない。

1万人〜5万人のフォロワーがいても、ブランドからスポンサーシップをもらったり、コンテンツ制作で収益化を実現できているのはそのうちの43.11%だ。

残りの56.9%のインフルエンサーはフォロワー数は多くても、インスタグラムを通じて全く収益になっていないことが分かる。

では、インスタグラムで収益を上げられるインフルエンサーとそうではないインフルエンサーの違いはどこにあるのだろうか。

企業やブランドがSNSのチャンネルから自社サイトへ誘導し商品の売り上げを上げる為に、的確なマーケティング戦略やターゲティングが必要であるように、インフルエンサーも同様、戦略的なコンテンツ制作やフォロワーとの結びつきというの必要不可欠だ。

これを意識した上でのアカウント運用が出来ているかどうかが収益化の有無を大きく分ける。

同時に個人というレベルであっても、いかに自分のアカウント内でフォロワーとコミュニティを作り上げエンゲージメントに繋げられるか、またブランドの目に留まるような世界観をフィード上で表現出来るかが、コンテンツクリエイターとして成功する為の最初のステップである。

しかし近年はフォロワー数やエンゲージスコアが高ければ高いほど収益に繋がることを知ったユーザーによる、偽フォロワーの購入やライク、コメントなど偽エンゲージメントの購入によるインフルエンサー詐欺にも注意喚起がされている。

前述したハイプオーディター社の調査では、47%のインフルエンサーが不正行為の影響を受けたと報告しており、また近年はこうしたインフルエンサーの不正なアクティビティが49.68%も増加している。

こういった調査からも分かる通り、もはやインフルエンサーの持つインフルエンスは、アカウントのフォロワー数やエンゲージメント率のような表側から見える数字では測れない。

インフルエンサーを採用するブランドや企業は、そういった表向きの数字に踊らされることなく、アクティブフォロワーの割合や、ポスト毎のインプレッション数やリーチ数など、より詳細で正確なデータを読み解く事が求められている。


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