Afterpay (アフターペイ)がNFTコレクション「Keys to NYFW」を発売
9月9日から9月14日まで開催されるニューヨークファッションウィークに新しいゲストリストが加わる。
「Keys to NYFW」 (ニューヨークファッションウィークへの鍵)」の購入者であるNFTオーナー達だ。
8月23日、ニューヨークファッションウィークの公式パートナーであるAfterpay (アフターペイ)は、NFTコレクション「Keys to NYFW」を発表した。この「Keys to NYFW」では5名のファッションデザイナーとパートナーシップを組み、各デザイナーがリリースした対象の100ドルのNFTキーを購入した人々がファッションショーへの招待やその他ブランドからのギフトや特典を受けられる。
今回この「Keys to NYFW」に参加しているのは、「Altu by Altuzarra」「 AnOnlyChild」 「Jonathan Simkhai」「 Kim Shui」「 The Blonds」の5つのブランドだ。
現在各デザイナーごとに50個のNFTキーがあり、合計250個のNFTがKeys.NYFW.com にて発売されている。
NFT購入者には2つの選択肢が与えられ、「IRL NYFW エクスペリエンス」で実際のファッションショーに参加するか、「Designer Keepsake」オプションを選択してブランドの限定品を入手するかどちらか好きな方を選べる。支払い方法には、イーサリアム(ETH)、ニューヨークファッションウィークの公式パートナーである Afterpay (アフターペイ)、またはクレジットカードが利用可能。
またAfterpayでは、より多くの人々を参加させるために、更に250個の無料NFTキーを提供し、ニューヨークファッションウェークの舞台裏が見られるコンテンツを提供する。
NFTをニューヨークファッションウィークに導入していくデザイナーたち
NFTは今年2月に行われたニューヨークファッショウィークで初めて導入され、それは対象のNFT所有者へデザイナーから限定商品の特典が贈られるというものだった。
しかし今回のニューヨークファッションウェークでは、エクスクルーシブな限定品に加え、実際のファッションショーを鑑賞出来る選択肢が与えられたことで、今ファッション業界で加速するデジタルとフィジカルの融合のトレンドを上手く取り入れていると言えよう。
またファッションブランドのMarkarianは、NFTのプライベートサロンを立ち上げており、サロン会員は 9月14日に行われるファッションショーへの招待を獲得するチャンスが与えられている。メンバーシップには3つのランクがあり、無料のシルバー会員、250ドルのゴールド会員、3,000ドルのダイヤモンド会員となっている。
250ドルのゴールド会員は50個限定で、100ドル相当のギフト、ファッションショーへの招待状を獲得するための抽選への応募権限、パーソナルスタイリングコンサルティングセッション、ブランドのサンプルセールへの早期アクセス権限などが与えられる。
また、3,000ドルのダイヤモンド会員は5つ限定となっており、上記特典に加え、ファッションショーへの参加が確約されている。
同様に、ファッションブランドのRebecca Minkoffも今年7月に 55つのNFTを発売し、ニューヨークファッションウィークでのショーの招待状を特典の一つにしている。
NFT所有者がファッションショーのゲストになる時代へ
これまでファッションウェークへアクセス出来るのは、プレス、バイヤーなどのファッション業界関係者とごく一部のファッションインフルエンサーのみで、一般の人が鑑賞するのにはとても高い壁があった。しかし今回のNFT所有者をファッションショーのゲストとして招待するという試みによって、今後さらに多くのブランドがNFTオーナーがランウェイショーへ招待するようになることが予想される。
また、今回の「Keys to NYFW」は他のファッションブランドの発売するNFTコレクションに比べ、100ドルという安価な価格設定になっていることもあり、これまでWeb 3やNFTに興味関心がなかった人々へも、「ファッション」というキーワードとともにWeb 3業界への関わりの敷居を低くしたといえよう。
今後さらに多くのファッションブランドが、NFTを通して顧客であるファンとの繋がりをより粘着性のあるものに育て上げてていくに違いない。また、ファッション業界全体でもweb3への参入を加速させていき、よりWeb 3は民主化され、「一部の人の為のもの」から「多くの人の為のもの」へと変化していくだろう。